――やはり、本質的に生楽器への思い入れも強いみたいですが、最初にやり始めた楽器は?
中学一年の時にフォーク・ギターを買ってもらったんです。ロックは、大学に入ってからですね。
――ヴォーカルは、自然に回ってきたのですか?
不慮の事故がきっかけなんです。和製キッスのようなVAT 69というバンドをやっていて、ヴォーカルの人が火を吹いていたんですよ。火が戻ってきて、焼けて、高いブーツを履いていたんで、こけて骨折しちゃったんですよ。で、「忠治、やってみてくれ」という事で始めたんです。
――今後の活動予定は?
ライヴはやりたいですね。一番いい形でやる事を考えています。
(インタヴュー後記)
今回、初めて赤城さんとお会いして・・・
自分が赤城作品から抱いていたイメージどおりの赤城さんでした。自分の強い世界、つまり男のこだわりを持ちつつも、不思議なほど圧力がないやさしい表情の人でした。フィルムスの時代の赤城さんにお会いできていたらなと・・・タイム・スリップしたい、ちょっと残念な気もしました。
『Blue Planet』のライナーノーツ(?)では、今回のアルバムでも2曲でクレジットされている外間さんが、「すべては赤城忠治のせいだ」という感慨深い寄稿をされています。そして、外間さんも「赤城忠治被害者の会」の会員と自ら告白されていますが、僕もなんとか正会員に認定してもらえるのではと思っています。それから、この場を借りて、フィルムスのメンバーであった人に、「インタヴューをさせてください!」宣言をします。ぜひ、メールください(上の「問い合わせ」からメールできます)。
待望のソロ・アルバム『Blue Planet』を聴いて・・・
フィルムスとは、僕にとっての謎解きの対象。1997年から始めて、今もやっているわけですが、これで、少しだけだけど、謎が解けた。1980年の『MISPRINT』でデビューしたフィルムスと、1989年のクレバー・ラビットにあった謎。そして、現在の赤城忠治という人の謎。
アルバムのタイトル・チューンでもあるオープニングを飾る「Blue Planet」は、一番フィルムス的なファンタジー・ポップ。2曲目の「If I'm Snow, Fallin' Down」では、サイケデリック・ワールドへと突入。テルミンの発展系ともされる、もう一つの古典電波楽器、オンド・マルトノ(原田節さんによる演奏)が効果的で、レトロフューチャーな感性を伝えてくれる。当然、やの雪さんがテルミンで参加している「Frisbee」といった曲では、英国ポップの継承者なんだと納得させる。短いんだけど、涙を誘う、美しきメロディー曲「永遠に」で最後を飾る。
全体的に受ける印象・・・それは、解き放たれた気持ち。長く封印されたんですから。やはり、赤城さんは、僕のポップの師匠です。
最後に・・・
今回のインタヴューに至るまで、赤城さんとの仲介をして頂いた、フィルムス・ファン仲間の鯉登さんとテルミン・ウェ~ブの引田さんに感謝いたします。
まだ終わっていません、次のページではライヴなどの赤城忠治さんに関する最終情報を掲載!
【関連記事】
◆戸川京子さんが残した作品(映画『星くず兄弟の伝説』についてもふれいています)
【関連サイト】
◆FILMS = TECHNO MODERN POP!(僕が作った日本で唯一のフィルムス・ファン・サイト)
◆NEONTETRA(赤城さんも所属する手塚眞・公式サイト)
◆yano-yuki.com [テルミン奏者 やの雪]
◆テルミン・ウェーブ