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ニューウェイヴ再構築~Part 6 エレクトロクラッシュ第2章(2ページ目)

やたらにコンピがリリースされているエレクトロクラッシュ・・・ネオ・エレクトロポップ、エレクトロディスコ、ディスコパンクなど分類しながらエレクトロクラッシュの動向を探ります。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

【ネオ・エレクトロポップ系】
海外では一般的にシンセポップと呼ばれる、80年代エレクトロポップの系譜上にある人たち。暗黒の90年代、日陰者的存在でしたが、エレクトロクラッシュによって、Ladytron、Freezepop、Sovietなど、一部のセンスのある(技術ではない)バンドは、多少なりとも脚光を浴びる事となる。

『ELECTRO NOUVEAU』(2002年)
この2枚組のコンセプトは、「エレクトロクラッシュとネオ・シンセポップの融合」です。Chicks On Speed、Golden Boy With Miss Kittin、Felix Da Housecatの所謂エレクトロクラッシュ勢とFreezepop、Ganymadeとかのネオ・シンセポップ勢です。Ladytronなんかはその中間体的存在ですね。日本でブレイクしてえさ箱入りしてしまったマンダリンちゃんのbisもエレクトロクラッシュ化して、再スタート。

『Star Gazing』(2003年)
日本盤も出ているようですが、Guidance Recordingからリリースされた、ネオ・エレクトロポップ&ポップトロニカ系のコンピ。知名度のあるところでは、Ladytron、Telepopmusik、Zoot Womanとかですが、他のアーティストはより無名ですが、なかなかポップなセンスで、エレクトロクラッシュというよりもう少し上品な感じ。Flunkは、New Orderの「Blue Monday」をフォークトロニカ的カヴァー。

『Softcore Jukebox』(2003年)
Emperor NortonからリリースのLadytronの新作はジャケ買いしてしまうミックスCD。内容も2003年ベスト・ミックスCDと言える。My Boody Valentine、Cristina(ZEのビッチ姫)、Wire(fischerspoonerもカヴァーした「15th」)、さらにもっと遡ってShocking Blue、はたまたナンシー・シナトラの古い作品に、自らの作品(「Blue Jeans 2.0」と「Oopes Oh My」)、そしてこれからリリース予定のDondolo、Snap Ant、Pop Leviなどを混ぜ合わせた18曲入りの不思議なミックス・アルバム。ただのエレクトロクラッシュ・バンドではないと感じさせる1枚。

『Living On Video』(2003年)
Cohaagen MusicからリリースされたDVD。エレクトロクラッシュとは言いがたいですが、エレクトロクラッシュ・シーンでも注目される、ラリー・ティーのコンピ『ELECTROCLASH』にも収録されていたSovietとかボストンのキッチュなFreezepopなどのPVが収録されている珍しいものなので紹介。実のところ、買った理由は、スウェーデンのNASAの「Back to Square One」のPVのため。皆さん、インディーズなんですが、なかなか工夫を凝らしたPVを作っています。
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