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退廃的美学論~Part 2 美形のオトコたち~ニューロマ編(3ページ目)

グラム編に続きニューロマ編。80年代グラムのスピリットを引き継いだのがニューロマ。ニューロマは美形の宝庫。デュラン・デュラン、スパンダー・バレエ、カジャグーグー・・・

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

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そのスティーヴ・ストレンジに対してライヴァル心を燃やしていたのが、カルチャー・クラブのボーイ・ジョージ。ボーイは、ヴィサージュが先に売れた事に嫉妬したそうです。ボーイは美形なのか? 難しいですね・・・美形のような気もするし、異形のような気もするし。太ったボーイは、「大中」で売ってそうな被り物のような気もするし。『Colour By Numbers』(1983年)は、カルチャー・クラブ全盛期の作品ですが、アルバムにも収録されいる「Karma Chameleon(カーマは気まぐれ)」などで、モダンポップ・バンド、セイラー(Sailor)に居たフィル・ピケットが、準メンバー的存在として活躍。当時は、そんな事知りませんでしたけど。

「君はToo Shy」の一発屋イメージがつきまとうカジャグーグーですが、このデビュー・アルバム『White Feathers(君はTOO SHY)』(1983年)は、イギリスでは5位そして日本でも7位までチャート入りしたヒット作。デュラン・デュランのニック・ローズのプロデュースと言うこともあり、デュラン・デュランの弟的位置づけがされていましたね。アート・ヌーボー(Art Nouveau)というバンドを母体にしてリマールが参加してカジャグーグーとなったんです。ジャケの一番右端のリマールですが、デヴィッド・ボウイ・グラム期の80年代版のようなヘアスタイルは人々の脳裏に刻まれることとなる。女子プロレスラーの間で流行ったらしい。

一番人気のリマールだが、このデビュー・アルバムを最後にして解雇される。解雇されたリマールは、ジョルジオ・モロダー・サウンドに乗せて「The Never Ending Story」で二発目を飛ばす。カジャグーグーの実質的なサウンドの要は、ベースのニック・ベッグス(中央)で、「君はToo Shy」のベース・ラインを注意深く聴けば、ただのアイドル・ニューロマ・バンドではない事は分かります。しかし、リマールが抜けた後の作品(2期カジャグーグー、カジャそしてEllis, Beggs And Howard)は通ウケするんですが・・・アイドルの呪縛か、売れず。2003年の10月にはオリジナル・メンバーでギグをした模様。再結成するのかな~

ところで、日本には(有)カジャグーグーという会社が存在すること・・・皆様ご存知でしょうか?

『80年代サントラ・リメイク大会』

ニューロマ系のバンド名としては、何故か繰り返し型ネーミングが流行ります。デュラン・デュラン、トーク・トーク、・・・カジャグーグー、バウ・ワウ・ワウも後半は繰り返し。プレジデント・ブレジデントというのもいました。このサヴァ・サヴァ(CaVa CaVa)も、流行に便乗してネーミング(バンド・メンバー自ら告白)。一応、このシングル『Where's Romeo?』とアルバム『CaVa CaVa』は日本盤もリリースされているので、知っている人も居るかもしれません。一番左が、ヴォーカルのスティーヴン・パリスなんですが、肉声と思えない声の持ち主・・・あまりにも人工的な声で、思わず回転数を間違えたのかと。カジャグーグーとともに割りと軽薄なアイドル的ルックスですが、個性的なヴォーカルで歌う「Where's Romeo」は、キャッチーなエレクトロポップの隠れ名曲。

まだシリーズは続きそう・・・

【関連リンク】
『美形のオトコたち~グラム編』
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