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マイルズがシャンパンをエドガーにぶちまけたのがきっかけで、何故かエドガーは故障するわけでもなく、自分の意志と学習機能を持ちはじめます。マイルズと同じアパートに引っ越してきたのが、チェロ奏者のマデリーン(ヴァージニア・マドセン)です。マデリーンがチェロの練習をしていると、マイルズの部屋から通気口を通して、彼女の演奏に合わせたメロディーが聴こえてくる。それが、彼女がマイルズに興味を持つきっかけとなるのですが、実は、エドガーが奏でるメロディーだったのです。
エドガーは、マイクで拾った音をサンプリングする機能を持っているのです。そして、サンプルした音を自分でアレンジする。そして、マデリーンのチェロと協奏するわけです。1984年という時代を考えると、サンプラーのコンセプトを映画化しているかなり先駆的な映画と言えるのではないでしょうか?
マイルズは、エドガーにマデリーンに捧げるラヴ・ソングも作曲・演奏させます。当然、2人は恋に落ちていくわけですが、「LOVE」を学習し始めたエドガーは、マデリーンに会わせてくれとマイルズに迫る(ここで、エドガーの性別がハッキリする)。そして、嫉妬に狂ったエドガーは、マイルズとマデリーンのデートの邪魔をする。エドガーは、マイルズが使おうとしたクレジットやチェックを電話回線から操作して、彼を悪人に仕立てる。これって、もしかして、サンドラ・ブロック主演の『ザ・インターネット』の元ネタ?
何が伝えたかったと考えると・・・コンピューターというのは、論理的な思考しかできないメタファーです。そのコンピューターが恋をすると、破綻を来たすわけです。だから、エドガーは自爆するわけです。愛は論理的ではないというのがメッセージだと思います。
ラストまでの展開は、もうお決まりなんですが、素晴らしいのがサウンドトラック。では、次はサントラの解説。