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退廃的美学論~Part 1 美形のオトコたち~グラム編(2ページ目)

ロック・ポップ界で美形のオトコと聞かれて、誰を思い浮かべるでしょう? やっぱり、デヴィッド・ボウイ。彼に始まるグラム期とそれ以降の美形のオトコたち特集第1弾。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

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こちらは、ボウイのオリジナルではなく、ボウイ曲のカヴァー集『David Bowie Songbook』(1997年)です。普通トリビュートと言うのは企画ものとして、トリビュート用に各アーティストがカヴァーするパターンが多いのですが、これは既発のカヴァー(及び、ボウイ提供曲)を集めることにより、曲のダブりもなくトリビュートとして成立しているところがポイント。ボウイのサウンドそして美学に共鳴する人たちが、いかに多いかを実証する証拠品でもあります。後編で登場する美形のオトコたち、スパンダー・バレエのトニー・ハドレイやデュラン・デュランも収録。このアルバム以外にもボウイ・カヴァーは数多く存在します。例えば、Culture ClubやFrankie Goes To Hollywoodの「Suffragette City」、Dead Or Aliveの「Rebel Rebel」、宮沢りえの「Fame」など。

01. Blondie: Heroes
02. The Flying Pickets: Space Oddity
03. Midge Ure: The Man Who Sold The World
04. Danny Wilson: Kooks
05. Kooks: Ziggy Stardust
06. Tony Hadley: Rock 'N' Roll Suicide
07. Polecats: John, I'm Only Dancing
08. Mott The People: All The Young Dudes
09. Lulu: Watch That Man
10. Sigue Sigue Sputnik: Rebel Rebel
11. Duran Duran: Fame
12. Billy Mackenzie: Secret LIfe Of Arabia
13. Susannah Hoffs: Boys Keep Swinging
14. Tears For Fears: Ashes Ashes
15. Iggy Pop: China Girl
16. Beatstalkers: Silver Treetop School For Boys
17. Oscar: Over The Wall We Go


美形の典型として扱われていたわけではありませんが、イギリスのメトロ(オランダにもメトロというエレポップ・バンドがあり要注意)のファースト・アルバム『Metro』(1976年)には、男のダンディズムを感じます。ダンカン・ブラウン(左)とピーター・ゴッドウィン(右)は、年を重ねるうちにちょっとオッサンぽくなったのですが、この頃は結構イケていたんです。何故か、3人目のメンバーであったシーン・リオンはジャケに登場しない。それぞれ、ソロや別ユニットで活動するが、ダンカンは93年に他界。グラムとニューウェイヴの狭間に生まれたモダンポップ・ワールド。後にアルバム収録の1曲目「Criminal World」は、ボウイがカヴァーする。そう言う意味でも共通する美学。

自民党のCMでは、X ジャパンが使われていましたが、どうせならジャパンを使ってほしかった。遅れてきたグラム、早すぎたニューロマ。ドイツのHunzaからデビューしたが、こちらはVirginに移籍した第4作目『Gentlemen Take Polaroids(孤独な影)』(1980年)。どれを選ぶか悩んだのですが、デヴィッド・シルヴィアンの妖艶さが黒をバックに冴えるジャケという事で。「Taking Island In Africa」では、教授が参加し、YMOのメンバーとの交流も始まリ、次作『Tin Drum(ブリキの太鼓)』(1981年)でジャパンは、見事に開花。

『渋いぞデビシル、地雷ZERO』
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