『UF(ULTIMATE FILMS)』は、映画音楽ベストです。教授のソロ自体、非うたもの中心であるにもかかわらず、教授のサントラはソロとは大きく異なりやはり映画音楽として成立しているんだと改めて感じさせる内容です。
1995年に東芝EMIから『ベスト・オブ・坂本龍一 - サウンドトラックス』という廉価盤コンピが出ています。『UF』とどれだけ被っているかを比較すると、タイトルとしては5曲、ライヴ・テイクや別テイクが『ベスト…』には収録されているので、厳密には2曲しか被っていませんでしたので、かなり数があるサントラを全部揃えてでもいない限り、両方持っていても損は無いでしょう。
こちらも教授特製DVDから、デヴィッド・ボウイとの絡みが恥ずかしい『戦場のメリー・クリスマス』と『リトル・ブッダ』を紹介。また、教授がタバコを吸って、受賞時に現れなかった『The Sheltering Sky』でゴールデン・グローブ賞授賞式と徳光アナが何故か登場する『THE LAST EMPEROR』グラミー賞のさわりも紹介。どちらの映画もベルナルド・ベルトルッチ監督ですが、無理難題を言う気まぐれ監督とのサントラ制作の際の苦労話を語ってくれました。
入れたかったけど、入れられなかった曲としては、『オネアミスの翼』からの『メイン・テーマ』と『子猫物語』からの『子猫物語のテーマ』が挙げられていました。
『CM/TV(COMMERCIAL TELEVISION)』は、CM・TV音楽ベストです。今回の3部作、3つ買わないともらえないオマケ『GEM』が無くても、この『CM/TV』は買っていたでしょう。レア度では一番だし、内容的にもCMミュージックのクオリティには十分納得できます。聴き所は多すぎて選びにくいですが、クラフトワークな『XEROX』や、後に幸宏ソロで使われる『中華三昧』とか、一日が終わる気分になる『筑紫哲也 News 23』とか。なお、初回プレス分では、ジャケット表記が7曲目と13曲目が逆転しています。
教授特製DVDでは、かなり笑える映像を披露してくれました。眉毛が異常に濃い教授の『日産セドリック』、不自然な動きの『サッポロ生ドラフト』、髪型が稲垣吾郎(自分で言ってました)している『京セラ SAMURAI』、和風旦那風の『日本生命 YOU』、不気味な『武田アリナミンA25』、どうしようもなく恥ずかしい『ダイエー 龍一のバレンタイン』、おニャン子クラブと仲良く出演の『フジテレビ キャンペーン』です。これが一番欲しかったりして。