とてもインタヴューしたかった人、村上ユカさん(写真右)に登場して頂きます。ファースト・アルバム『散歩前』(『野ばら』は名作です。)、カヴァー曲集ミニ・アルバム『はなうたち。』(細野晴臣さんの『プリオシン海岸』も素敵にカヴァー。)に続いてリリースされたセカンド・フルアルバム『アカリ』をリリースしたばかり。
『アカリ』ではScudelia Electroの吉澤瑛師さん、元ZABADAK、現マーシュマロウの上野洋子さん、元HARRY JANEの熊原正幸さん、田尻光隆さんという豪華アレンジャー陣の協力のもと、村上ユカさんの天性のヴォーカルと多面的なエレクトロ且つ有機的サウンドが不思議な世界を作り上げています。
THINK SYNC INTERGRALは元アルファ・レコードのレコーディング・エンジニア、そして現在Scudelia Electroのメンバーでもある寺田康彦さんが設立したレーベルです。村上ユカさん、Snow Mobiles、妹尾武さん(ゴスペラーズへの楽曲提供)等が現在の所属アーティストです。
――自分自身で運営をされているアーティスト・サイトは、個人的に好感度大です。ユカフェも、村上ユカさんのメッセージがダイレクトに伝わる感じがします。サイトを立ち上げた動機、今後の抱負等について聞かせてください。
「ユカフェ」見て下さってありがとうございます。わりと軽い気持ちで始めたんですけどね。毎日更新するつもりなんてなかったし。でもやっていくうちにライフワークになって来て、自分の作品化してきているというか。なんか人間生きてるだけで作品になるんだなあ、って思いましたよ。
――「歌って踊って母乳も出せるアーティスト」を目指しておられるらしいですが(笑)、今回のアルバム『アカリ』を製作する前にお子さん(来姫ちゃん)が生まれて、作風に影響はあったのでしょうか?
母乳はそろそろ止まりますけど(笑)、娘ができてからまだ落ち着いて作品製作に取りかかれてないんですよ。断片はやっているんですけど。まだ育児が大変な時期ですし。でも多分そうだろう、と思うのは、曲はそんなにかわらないかも知れないけれど、詩はきっと娘の事をなんらかのカタチで曲にすると思いますよ。やっぱりこのコは生まれる前、どこにいたんだろうねえ、って輪廻のことを考えたりしますし。
――ユカフェ内のmy favorite thingsでもYMOについて書かれていますが、YMOの曲及びアルバムで一番好きなのはどれでしょうか? リアルタイムで聴かれたのでしょうか(ちょっとまだ小さかったような気もしますが……)?
リアルタイムで聞いたわけではなく、ベストで一気に聞いたんですよ。なのでこのアルバムが好き!というのは特別なくて。どの時期のもすばらしいと思うんですけど、曲でいえば「U.T」とか「mad pierrot」とか時期はバラバラです。一番好きなのは「the mad men」かな。
――アルバム『散歩前』(写真右)にも収録されているデビュー・シングル「はちみつ」では細野晴臣さんが参加されたそうですが、細野さんの印象は?
細野さん、あこがれすぎてほとんど直視できなかったです。今考えればただのおじさんだったのかも知れないけれど(笑)。でも最後に握手して頂いて、ぐっと思いきって目を見た時の感じが今でも残っていて。すごく奥まで見られているような。全体的な雰囲気は柔らかい方ですけれど、目がすごくするどい。ちゃあんと色んなものの奥を見ているんだろうなって。