○『 WHO SHOT YA? 誰がラッパーを殺したのか? 』
小林雅明 著 (扶桑社)
現在尚謎に包まれる2パックとノトーリアスB.I.G.の射殺事件をメイン・テーマに、その事件のあらましとその周辺に横たわるヒップホップのダークな部分に鋭くメスを入れた、現実と推測が交錯するミステリー小説のような書籍。
カッコいい部分ばかりクローズ・アップされる現在のヒップホップ・ブームに楔を打つべく、ダーティーな側面を白日の下に晒す衝撃の問題作。
ヒップホップのリアリティーを感じたい人のマスト・アイテム!
○『 PHAT&MELLOW CUTS juicy 』シリーズ
印南敦史 編集/著(音楽之友社)
ライター兼DJもこなす印南敦氏のライフ・ワークとも言うべき作業の集大成、80's後半から90'sにおけるR&Bアーティスト&作品のガイド・ブック。
簡略なアーティスト&ディスク・データの掲載の他、TPOに合せて聴きたい楽曲をチョイスできるシチュエーション・アイコンも付いている。(写真はシリーズ三作目)
○『 東京ヒップホップ・ガイド 』
藤田正 他著(大田出版)
?日本のヒップホップのすべてがわかる究極ガイド?の名の通り、J-ヒップホップの創世記から90年代中期までの歴史を網羅したガイド・ブック。
前半はECD、GAKU-MC、荏開津広そして著者による対談、中盤が著者によるルポ、後半がアーティスト・ガイドの三章にて構成されている。
中でも前半の対談はシーンの中心にいた当事者達の言葉によるものなので、そのリアリティーがひしひし伝わってくる。
○『 Jラップ以前 』
後藤明夫 編(TOKYO FM出版)
<J-ラップ>という名称が確立する以前、日本のヒップホップ・カルチャーの黎明期に切磋琢磨したアーティスト達にスポットを当て本人達のインタビューを交えてその誕生秘話を明かすルポタージュ。
真の意味におけるJ-オールド・スクーラー達の言葉を聞いてみたい人にオススメです。
○『 ソウル・オブ・ブラック・ムービー 』
ゲットーボーイズ 編(白夜書房)
70年代のブラック・ムーヴィーを数々をポスターやフライヤー、サントラ・ジャケを散りばめ紹介するヴィジュアル・ブック。
ブラック・ビューティーなファッションやアートを見たい人は是非。
○『 アフリカン・アメリカン スラング辞典 』
泉山真奈美 著(研究社)
R&Bやヒップホップを聴く&アフロ・アメリカンの会話を聞いているとやたら出てくる理解不能な言葉の数々。それら彼ら独特のスラング(隠語)や言い回しについて丁寧に解説する文字通りの辞書。
これを読むとラップの歌詞の意味や彼らの文化までも理解出来てしまうホンマもんの実用本。
*紹介した書籍の中には一部店頭では手に入りにくいものもありますので、予めご了承下さい。
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