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隠れ家リゾート「オーベルジュコムニ」(3ページ目)

十勝の幕別町にある「オーベルジュコムニ」は、敷地40万坪に客室はわずか10室。プライベート感覚でステイできる贅沢なリゾートです。

執筆者:小西 由稀

野菜と水のおいしさが印象的

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コムニでは夕食がフランス料理のフルコース、朝食は洋風の軽めの内容を用意しています。いずれも新鮮野菜をたっぷり使っているのが基本。メイン素材に負けないくらいの存在感を放っています。

ディナーのひと皿目は、「ニンジンのムース トマトのソース添え」。ほんの何口かで食べ終わってしまう、前菜の小さな一品ですが、家庭の常備野菜が堂々と主役を張った印象深い料理でした。
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▲ムース部分が見えなくてスミマセン!

ニンジンを弱火でゆっくり時間をかけて柔らかくし、風味を逃さず、甘みを引き出しているのがポイント。日照時間が長く、寒暖差が大きな土地柄ゆえ、野菜の糖度や風味が濃いといわれていますが、ニンジンがこんなに美味しいものだったかとあらためて驚きます。クリーミーで口溶け滑らかなムースですが、後味にシャリシャリしたニンジンらしい食感を残しています。トマトの果肉だけでつくった澄んだソースとの相性も抜群。

食材は地元・幕別町を中心に十勝産が主体。魚介類は道内各地から選ります。時期で使う食材や内容は異なりますが、今回いただいた内容をまとめて紹介しますね。
(左)紋別産ホッケのマリネ 十勝の春野菜と共に。ホッケはよほど鮮度が良くないと生食できないないので、マリネでの提供は稀少。(右)苫小牧産北寄貝のソテー 音更産ホワイトアスパラと新玉ねぎにバニラの香りをまとわせて。

(左)虎杖浜産平目のブレゼ ソースアンティボワーズ。(右)十勝といえばこの食材。十勝牛のロースト マデラ酒のソース。


ワインはお宝ものから手頃なものまで、セラーに180種類1200本収蔵。支配人でソムリエの田中孝一さんがセレクトしてくれます。田中さんは、赤坂のレストラン「セレブール」の支配人兼ソムリエ。ぜひにと乞われ、営業期間中は十勝暮らしを楽しみつつ、気持ちのいいサービスでもてなしてくれます。

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ディナーの後にはコーヒーではなく、ハーブティが提供されるのも、コムニの特徴かもしれません。このハーブティがとても美味しいんです。その秘密は地下水にあり。コムニでは飲料水も調理用の水も地下水を使用。日高山脈の伏流水、特に厳しい冬がもたらす雪が長い年月を経てまろやかな水となり、大地や川、湖、そして人の心を潤す水となるわけです。この水の美味しさを最後に印象づけてくれるのが、ハーブティという演出。野菜を洗うのも、ゆでるのも、この水があればこそなのだなぁ…と、おかわりをお願いしながら思いを巡らせたのでした。

▼野菜のおいしさで目覚める朝食編へ。
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