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『The Light in the Piazza』開幕!

2006年トニー賞で、6部門を受賞した傑作ミュージカル『The Light in the Piazza』の日本初演が開幕しました!

執筆者:長谷川 あや

「弱点のない」ミュージカル

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左から、G2、小西遼生、新妻聖子、島田歌穂、鈴木綜馬、シルビア・グラブ
11月の記事でご紹介したミュージカル『The Light in the Piazza』が、12月7日、初日を迎えました。

初日を前に行われた会見で、演出、翻訳を担当したG2は、「これほど“思い”が結集した作品はない」と満足感いっぱいの表情。記者に、「この作品のみどころは?」と問われると、「自分で言うのもなんですが、弱点がない(笑)」と、控えめな話し方の中にも自信がうかがえます。

障害を抱えた女性という難しい役どころに挑む新妻聖子も、「ブロードウェイでこの作品を拝見していますが、自分が出ていないシーンを見学していて、『これはブロードウェイを超えている!』と感じるシーンもあります」ときっぱり。

はたして、作品の出来はいかに?

暗転なし! 転換もみどころ

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島田歌穂。かつて新婚旅行で訪れたフィレンツェを、娘(クララ/新妻聖子)とともに訪ねたフィレンツェを訪れるアメリカ人旅行者、マーガレット役を務める。演劇的にも歌唱的にも高いクオリティーを求められる役柄だ
ブロードウェイで観劇したときと同様、冒頭のシーンから作品の舞台、フィレンツェにいるかのような錯覚を覚えました。島田歌穂の伸びやかで切ない歌声と深みのある演技力。ハリのある地声の印象が強かった新妻も、心に響く、美しいファルセットを聴かせます。

2幕を通して、暗転はなく、場面転換は役者がこなすのですが、そのスムーズで、華麗なこと! 詳細は、舞台でお楽しみいただくとして、あえて伏せておきますが、ブロードウェイ版では、ぼかして表現しており、新聞評やネットでも解釈が分かれたラストシーンを、日本版では「はっきり」とさせていたのも印象に残りました。字幕なしで、多くの部分をイタリア語のまま上演するという姿勢も潔く、好感が持てました。わたしはイタリア語はわかりませんが、なんとなく何を言っているか理解できる役者の技量にも感服!

会見で新妻が話していたように、たしかに、ブロードウェイ版にはない良さも、随所に感じました。

最後に、会見で、ナッカレリ氏役の鈴木綜馬が語っていた見どころで、締め、次ページからは、公開舞台稽古の模様を写真で、ご紹介致します。少しでも雰囲気を感じ取っていただけるのではないでしょうか。

でもやはり、美しく、切ない旋律をぜひ生で体感していただきたいです。

「ふとオーケストラピットを見たら、シンセサイザーやキーボードなど、電気音楽系(電気増幅楽器)がない──。すべてアコースティック楽器で成り立っているオケなんです。こんなミュージカルは初めて! 転換ひとつをとっても見どころですし、また、ネクタイのバリエーションの豊富さにも注目していただきたいですね(笑)」(鈴木綜馬)

公演概要

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『ライト イン ザ ピアッツァ』
公演日程:12月7日(金)から16日(日)
会場:テアトル銀座
演出・翻訳:G2
音楽監督:島健
振付:前田清実
出演:島田歌穂 新妻聖子 シルビア・グラブ 小西遼生 鈴木綜馬 他
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