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三島の美しい台詞に浸る『鹿鳴館』(2ページ目)

世界に名をとどろかす三島由紀夫の傑作戯曲『鹿鳴館』。完璧なまでの文体で知られる同作を彼の親友である浅利慶太が演出する話題の舞台が、10月20日、東京・浜松町の自由劇場で幕を開けました。

執筆者:長谷川 あや

登場人物それぞれがある計画を胸に抱き……

裸の王様
物語の舞台は、明治19年の天長節(天皇誕生日)。内閣の大臣を勤める影山伯爵の妻・朝子は、20年前に別れた恋人で、今は反政府派のリーダーである清原がその夜、鹿鳴館に乱入しようとしていること、さらに清原と朝子の息子である久雄が命を賭して、ある計画を胸に秘めていることを知ります。奇しくもその日の鹿鳴館の夜会は、夫である影山が主催するもの。朝子はある重大な決断をしますが──。

森英恵デザインの衣裳、幻想的な舞台装置も見どころ

裸の王様
愛と策略、欺瞞が渦巻く息をもつかせぬストーリー展開と役者たちの迫真の演技、そして、森英恵デザインの華麗な衣装と見どころは盛りだくさん。2幕の鹿鳴館のシーンの舞台装置や俳優が口に出して話すことを想定して作られた三島がつむぐ日本語の美しさも必見、必聴です。

帰路、改めて戯曲を読み直そうと、書店で文庫を購入してしまいました……。

公演情報

裸の王様
[公演] 鹿鳴館
[公演期間]2007年10月26日(土)~11月25日(日)
[会場]自由劇場(東京・浜松町)
[スタッフ]
作=三島由紀夫
演出=浅利慶太
装置=土屋茂昭
照明=吉井澄雄
衣裳=森 英恵
音楽=林 光

問い合わせ=劇団四季東京公演本部 03-5776-6730
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