世界の人々を魅了する『アニー』の魅力
今年のアニーの2人。加藤茜さん(左)と服部杏奈さん(右) |
日本でも1986年の初演以来、毎年公演が行われ、今年でなんと21年目。1月末に都内のホテルで行われた制作発表にはたくさんのマスコミが詰めかけました。
もともと『アニー』はニューヨークの新聞で連載されていた風刺漫画。ラジオドラマ化後、ブロードウェイでミュージカル化されました。ミュージカル化にあたり、ストーリーも一新。子供も大人も楽しめるわかりやすい展開(ミュージカルは、難解なストーリーのものも多かったりするんです)、ミュージカル史にも刻まれる名曲『トゥモロー』をはじめとした耳に残る音楽も多く、見どころたっぷり。1977年に開幕したこの作品は、その年のトニー賞7部門を獲得し、以来、世界各国で上演され、たくさんの人々を魅了しています。
物語は、1933年の大恐慌直後のニューヨークが舞台
「でもアニーって子供向けのミュージカルでしょう?」そんな声も聞こえてきそう! 実際、私も観る前はそう思っていたのですが……。迫力満点の子供たちの群唱やダンスに、大人キャストの妙味のある演技が見事に調和。さすが世界で愛されているミュージカル。物語の舞台は、世界恐慌直後のニューヨーク。誰もが希望を失っていた時代に、夢を信じて、明るく元気に生きるアニーの姿には、大人の私たちも元気付けられます。子どもたちの本格的なタップが楽しめるタップキッズのシーンは、帰り道についタップを踏みたくなってしまうほど。
劇中にはサンディという犬が登場するのです。唸ったり吠えたりするサンディをあやしながら(?)、熱唱するアニーの頑張りぶりも必見です(マニアックすぎ?)。
次のページでは、日本の「今年の」アニーの見どころをご紹介していきましょう。