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追悼:2008年に他界した米TV界のスターたち(2ページ目)

2008年に多くの人に惜しまれながら亡くなったTVスターたちを振り返ります。

執筆者:堀川 樹里

The Bernie Mac Show

『The Bernie Mac Show』バーニー・マック

『オーシャンズ11』などオーシャンズ・シリーズや、『チャーリーズ・エンジェル フルスロットル』『トランスフォーマー』での活躍で世界的に有名となったバーニー・マックですが、大ブレイクしたきっかけは米FOXネットワークで2001年から2006年まで放送されていた人気コメディ『The Bernie Mac Show』でした。

バーニーは、もともとスタンドアップ・コメディアンであり、生まれ育ったシカゴでキャリアをスタート。強い信念を持っており、コメディアンとしてのスタイルを決して変えることをしなかったためハリウッドではなかなか芽が出ませんでしたが、HBOで放送されていたコメディ・バラエティー番組「Def Comedy Jam」に出演し注目されるようになり、人気TVドラマ『モエシャ』にゲスト出演した後、『The Bernie Mac Show』制作のオファーが入り、一躍スターダムをかけあがったのでした。

大げさな身振り手振りが特徴でもあったバーニーですが、1983年に炎症性肺疾患と診断され、2005年に「難病サルコイドーシスだったが寛解した」と告白。しかし、健康には常に不安を持っていたそうです。

7月24日に高熱と呼吸困難のため入院し、重度の肺炎と診断されICUで人工呼吸器を装置する治療を受けていたものの、8月9日午前2時に合併症のため、妻ロンダと30歳になる娘ジェニースが見守るなか息をひきとりました。享年50歳。あまりにも早すぎる死でした。

なお、遺族は、故人を偲ぶ気持ちがある方は、ぜひBernie Mac Foundation for Sarcoidosis(住所:40 E. Ninth St., Suite 601, Chicago IL 60605. )に寄付して欲しいと呼びかけています。

The Golden Girls

『The Golden Girls』エステル・ゲティ

アメリカで知らぬ人はいない、と言っても過言ではない程大ヒットしたコメディ『The Golden Girls』。マイアミのコンドミニアムをシェアする個性的で元気な初老の女性たち4人が主人公の作品で、幅広い層から絶大的な支持を受けエミー賞68部門にノミネートされうち11部門で受賞するなど爆発的にヒットした国民的ドラマです。

舞台を中心に活躍していた実力派女優エステル・ゲティはTVや映画には恵まれず、63歳で手に入れた『The Golden Girls』でベアトリス・アーサー演じるドロシーの「頑固で口の悪い母親」ソフィアで大ブレイクしました。実はエステルはベアトリスよりも1歳年下だったのですが、演技力で見事80歳前後の女性になったのです。

ソフィアの「辛口ご意見番」的なキャラクターは高い人気をよび、エミー賞コメディ部門助演女優賞に7年連続してノミネート(うち1回受賞)されました。

晩年はレビー小体型認知症という高度認知症に苦しんでいたエステルがなくなったのは、7月22日早朝5時半頃。享年84歳でした。


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タフな外見とは正反対で繊細な神経も持ち主だったバーニー・マック
女優としては遅咲きだったエステル・ゲティ(右端)
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