ベルリン/ベルリンの観光

ベルリンの観光名所

ベルリンの壁によって町が東西に分断されるとう特異な歴史を持つベルリン。観光の最大のハイライトは、壁建設から崩壊までの東西分断時代のドラマチックな歴史に触れること。同時に、プロイセン王国時代の宮殿や、ドイツ再統一後に建設された近未来的な現代建築群など、輝かしいスポットの数々もお忘れなく! さらに博物館も170館以上あるベルリン。見逃しちゃうともったいない世界有数のコレクションも注目ですよ!

執筆者:尾方 綾子

厳選! ベルリンの観光スポット

ベルリンの壁崩壊から20年。2009年11月には町を挙げての記念イベントが開催されました

ベルリンの壁崩壊20年記念イベント会場。写真は壁跡地に立てられたドミノ

ドラマチックな歴史を持つ町、ベルリン。17~18世紀にプロイセン王国の都として発展しますが、ナチスと第二次世界大戦によって焦土と化し、戦後は冷戦とベルリンの壁によって東西に引き裂かれてしまいます。1989年のベルリンの壁崩壊によって悲劇は終わりを告げ、再統一後はドイツの首都に生まれ変わる。

数奇な運命を辿ってきたベルリンは、その分見どころも満載。初めての観光では、4つの角度からアプローチしてみるのがオススメ。先ずはベルリンの壁にまつわるスポット、続いて再統一後に建設された現代建築群、さらにプロイセン王国時代の優雅な名跡と、王家のコレクションをベースに発展した世界有数の博物館群。この4つのカテゴリーに沿って、主な観光スポットの一部をこれから巡ってみましょう。

東西分断と再統一の歴史スポット

第二次世界大戦後、ドイツは戦勝4ヶ国によって分割占領されました。ベルリンが位置する東ドイツはソ連に属していましたが、首都ベルリンだけは例外で、米英仏が西ベルリンを、ソ連が東ベルリンを占領します。やがて東西ドイツがそれぞれ異なる国家として独立すると、資本主義の西ベルリンは、社会主義国に浮かぶ陸の孤島に……。ソ連にとっては目の上のコブだった西ベルリンは、1961年に突如として壁で包囲されます。その目的は、東ドイツから西への亡命を阻止するため。ベルリンの壁の悲劇は1989年まで続きます。

ベルリン観光の最大のハイライトは、何と言っても壁の建設から崩壊までの激動の歴史を訪ねること。今では分断時代の爪あとはほとんど残されていませんが、歴史の舞台となったスポットで、激動の現代史に思いを馳せてみるのはいかがでしょう。

ブランデンブルク門

夜のブランデンブルク門はライトアップされてロマンチック

夜のブランデンブルク門はロマンチック

ブランデンブルク門はベルリンとドイツの再統一のシンボル。もともとはアテネのアクロポリス神殿の入口門を模して18世紀後半に建てられた市門でした。この門が現代史の舞台になったのは、東西ベルリンを分かつ壁が門正面に建設され、閉ざされた門になったから。ブランデンブルク門が再び開かれたのはベルリンの壁崩壊の日。東西ベルリン市民が門に押し寄せ、壁を乗り越える姿は、分断時代の終焉を象徴する映像になりました。今では誰もが通行できるブランデンブルク門、これこそドイツが再統一された証です。

<DATA>
■Brandenburter Tor(ブランデンブルガートーア)
住所:Pariser Platz
アクセス:バス100番ライヒスターク/ブンデスターク(Reichstag/Bundestag)から250m

チェックポイント・チャーリーと壁博物館

チェックポイント・チャーリー。なんちゃって米兵さんと記念撮影サービスもあります

チェックポイント・チャーリー。なんちゃって米兵さんとの記念撮影サービスもあり

検問所隣の壁博物館

壁博物館

分断時代、東西ベルリンを結ぶ唯一の検問所だったのがチェックポイント・チャーリー。東西ベルリンの国境であるとともに、米ソが対峙する冷戦の最前線でもあった検問所です。冷戦後、一度は撤去されましたが、現在は復元され、記念撮影サービスまである人気の観光スポットになっています。今日の平和な風景からは想像できませんが、この検問所をめぐって国境紛争や東から西への亡命劇などが後を絶たない時代もありました。ベルリンの壁にまつわるドラマの数々は、チェックポイント・チャーリー隣の壁博物館に豊富な資料が残されています。

<DATA>
■Checkpoint Chalie(チェックポイント・チャーリー)
住所:Friedrichstrasse 43付近
アクセス:地下鉄6号線コッホシュトラーセ(Kochstrasse)から100m

アレクサンダー広場

アレクサンダー広場の世界時計

アレクサンダー広場の世界時計

テレビ塔を目指して進めばアレクサンダー広場まで迷いません

テレビ塔がアレクサンダー広場の目印

ベルリンを散策していると、絶えず視界に飛び込んでくるマッチ棒のような建物に気づくはず。その正体は旧東ドイツのテレビ塔。高さが365mあるベルリン一のノッポで、アレクサンダー広場の目印でもあります。

アレクサンダー広場は旧東ベルリンの中心地だった場所で、周辺には社会主義時代のビル群も残されています。鉄道駅を挟んでテレビ塔の反対側には、やはり旧東ドイツ時代の世界時計が立っています。この世界時計とテレビ塔が一緒にファインダーに納まったら、そこがアレクサンダー広場では絶好の記念撮影スポット。テレビ塔には展望台と、回転しながらベルリンの風景を360度楽しませてくれる展望レストランもありますよ。

<DATA>
■Alexander Platz(アレクサンダープラッツ)
アクセス:バス100番終点アレクサンダープラッツ(Alexander Platz)
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