アジアン・カルチャーの先端をいき、アジアの流行を常に先取りしている台湾が韓国芸能に目をつけたのは、ごく自然なことだったのです。そして、台湾で作成された中国語字幕が付いた韓国ドラマDVDは中国語圏アジアで大流行したのでした。
この『韓流』が日本で聞かれるようになったのは、2004年の初夏。
2004年。爆発的な人気を呼び日本中を酔わせた韓国純愛ドラマを、その方程式と一緒にご紹介致します。
多くの女性を純愛中毒に陥れた『冬のソナタ』
「初恋の美しさ」をテーマにユン・ソクホ監督が手がけた名作『冬のソナタ』 |
放送開始同日に来日したドラマの主人公「ぺ・ヨンジュン」を空港で出迎えたファンは5000人以上。そして彼のファンミーティングには、定員2000人の枠に6万人もの応募が殺到し「ヨン様」ブームを巻き起こしたのです。
2002年1月~3月に韓国KBSで放送された『冬のソナタ』が、日本で最初に放送されたのは2003年4月。NHKBS2で放送された、この切なすぎる純愛物語に多くの女性が心を奪われ、水面下で韓国ドラマファンが増え始めるきっかけになりました。
そのファンの数は、急増し『冬のソナタ』の再放送を強く望むようになります。そして2004年4月。地上波のNHK総合テレビで再放送開始されると同時にドラマ部門で視聴率Top10にランクインし、8月21日に放送された最終回は海外ドラマであるにもかかわらず約21%もの視聴率をマークしたのです。
空前の大ヒットとなった『冬のソナタ』は、永遠の初恋がテーマ。このドラマに出てくる何もかもが美しく、見る人の心を虜にしました。
音楽が溶け込んだ正統派ラブ・ストーリー『美しき日々』
複雑な生い立ちの男女4人が出会い、互いに惹かれあい、運命の糸でもつれあっていく激動恋愛ドラマ『美しき日々』 |
ストーリーとしては『冬のソナタ』よりも面白いというファンも多い『美しき日々』。韓国四天王の一人イ・ビョンホンと韓国純愛ドラマの女王であるチェ・ジウが出演しており、最高級のドラマに仕上がっています。
それにしても、どうして韓国ドラマはここまでヒットしたのでしょうか?多くの日本人の心をつかんだ理由とは、何だったのでしょう?
高視聴率を弾き出した『冬のソナタ』に『美しき日々』。この二つの作品は、実は韓国純愛ドラマの方程式を完璧なまでにクリアしている作品でもあったのです。
いよいよ純愛ドラマ方程式のスタートです!次ページへ>>