大ヒット作は「わたしたちは誰なのか」を思い出させます
スパイダーマンは、親愛なる隣人型ヒーロー。普通の高校生が突然ヒーローになってしまう。 |
「わたしたちはみなヒーローなのよ」
とメイおばさんが言う場面があります。それって、ほんとでしょうか? ヒーロー、英雄というと、正義のために悪を倒す存在というイメージがありますが、それはあくまでも象徴です。
自分の影(清算されていない過去や、自分で認めていない自身の部分)と、いつかは対峙し統合し、成長して自分の持つ潜在力を発揮していかなくてはならないのはみんな同じです。その道を辿るのは、そんなに簡単ではなく、しんどさは英雄の旅路そのものだと思います。みんなそれぞれ自分の抱えた敵と戦う(統合する)英雄の道を辿っているのです。
ジョセフ・キャンベルは、神話は「生きるためのフレームワーク、生きるよすが」だと書いています。神話は、わたしたちが辿る英雄の道の地図のようなものかもしれません。そこには、アンチヒーローに堕ちかねない落とし穴の場所も書いてあれば、門番、敵対者、指導者、マドンナなども登場してきます。
よりよく生きるため、よりいきいきとするためのガイドブックとして、神話は今は映画や芸術やゲームに姿を変えて、わたしたちの応援をしてくれているのかもしれませんね。
映画を見ると元気が湧き出ます
名作バック・トゥー・ザ・フューチャーは、小さな勇気を出すことは大きな結果を生み出すことを描いているように見えます |
誰もがみんな、自分が思っているより神秘に満ちた素晴らしい存在だってことを、映画はそっと潜在意識に語りかけているかもしれないのです。
今回の記事はいかがだったでしょうか? ヒーローというと、こそばゆい感じがしますが、本物のヒーローはどこにでもいるものかもしれませんね。
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