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イ・ビョンフン監督に単独インタビュー(2ページ目)

『宮廷女官チャングムの誓い』、そして『ホジュン』を手がけたイ・ビョンフン監督。農学部卒という異色の経歴の持ち主でもある監督が、監督自身の経歴とドラマの裏話を明かしてくれました。

執筆者:桑畑 優香

沈んだ時代に受け入れられたサクセスストーリー

画像の代替テキスト
『ホジュン』は朝鮮時代に実在した人物の一代記。DVD-BOXは8まで発売中
ガイド:
では、医者を主人公にした歴史ドラマ『ホジュン』を作ろうと思ったきっかけは何だったのですか?

イ・ビョンフン監督:
韓国ではドラマの視聴率競争がとても熾烈なのです。そのため面白いものを作って視聴率を上げることを第一の目標にしました。人々が皆関心を持っているテーマといえば健康ではないかと。また、ドラマの企画が持ち上がった当時は韓国がIMF時代で社会全体が沈んでいたため、痛快で爽快感があるものを作りたいと思いました。低い身分から最高の地位に上り詰めたホジュンのストーリーがぴったりだと思いついたのです。視聴率25パーセントを目標としていたのですが、64パーセントを記録しました。

サクセスストーリーであること、そして波乱万丈な人生であること。さらに「やせるためにはどんなものを食べたらよいか」など、家庭でも実践できる健康に関する情報を交えた点が受けたのだと思います。ヒューマンストーリーのため、家族が皆集まってみる雰囲気ができたのが良かったのではないでしょうか。

ガイド:
『宮廷女官チャングムの誓い』も医学を一つの素材にしていますが、こちらは女性を主人公にしていますね。

イ・ビョンフン監督:
ええ。『チャングム』は医女の世界を描いていますが、ドラマが放送されるまでは韓国でも医女について、ほとんどの人が知らなかったのです。医女は韓国にだけ存在する特別の制度です。その特別の制度をドラマで紹介してみようと、医女に関する本を何冊も読んでいるうちに、ある大学生の博士論文の中にチャングムの実話を発見しました。中宗の主治医が女性のチャングムだったと。それを見たときに、ぜひこの人を主人公にドラマを作りたいと強く感じたのです。

次ページでは、『チャングム2』の可能性について明かします。
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