今回単独インタビューを行ったのは、家長を演じるピョン・ヒボンと、孫娘役のコ・アソン。「私の作品に対する彼の貢献は、常に大きなものであり続けているのです」と、ポン・ジュノ監督が全幅の信頼を寄せている熟練のベテラン俳優と、監督に「私は彼女を子役とは呼びません。彼女はまさに“女優”なのです」と言わしめた若き演技派の素顔をお届けします!
「グエムルはとってもカワイイ」
まるで本当の祖父と孫娘のようなコ・アソン(左)とピョン・ヒボン |
ヒボン「心配したこともありました。怪物をテーマにしているので、軽い作品だと思う人がいないかと憂慮したのです。しかし、公開してみたら大ヒット。カンヌで評判が良かったことも影響しているのだと思います。また、メディアの評価が高かったことも追い風となりました」
アソン「私は初めての映画で、どんなものが成功するのか想像もできませんでした。記録を打ち立てたというのも、戸惑い、驚くばかりです」
―ポン・ジュノ監督からキャスティングの話が来たときはどのような気持ちでしたか。
アソン「『殺人の追憶』と『ほえる犬は噛まない』を見ました。心理的でミステリー溢れる作品ですよね。『グエムル』の話が来たときは、本当に私にとって深い印象を残した監督からのオファーだったので、自信がありませんでした。初めての映画でもあるし、こんなに大きなスケールの映画に出るのは自信がなかったのです。大きなプレッシャーを感じました。監督は説得し、優しい言葉で話してくれました。それに、ペ・ドゥナさんもいたし……。ぺドゥナさんとはドラマで共演していて知り合いだったから。ペ・ドゥナさんが私を推薦してくれたのです」
グエムルはCGや模型を使い、スクリーン上に再現されたもの。その「グエムル」との共演のエピソードをコ・アソンさんは語ってくれました。
アソン「ちょっと気持ち悪いけど、私はグエムルはカワイイと思いました。模型でも歯とかとっても精巧にできているんです。演技は想像力だと思います。同じ経験はしたことなくても演じる、想像力なのです。グエムルも経験したことではないけれど、役の立場になったらこうするだろうと、繊細な想像力を働かせて演じました」
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