1400人のスタンディングオベーション
韓国版「ジギル&ハイド」の特徴は、何と言ってもチョ・スンウの演技力。
端正なタキシードに髭をたたえた凛とした表情…。ステージに立ったチョ・スンウはまさにジギルそのもの。有能な医者にして科学者であるジギルが精神病で苦しむ父を助けるために人間の精神を分離させ、精神病患者を治療する研究を始める過程を淡々と演じ、観客を1885年のロンドンの世界へと惹きこんでいきます。
しかし、人間を対象に臨床実験をする段階で、取締役会の強い反対でジギルの研究は却下されると一転。自分を対象に実験をし、精神が善と悪に分離され、ハイドへと豹変するのです。ハイドと化したチョ・スンウは声も表情も全く別人。自分の意見に反対した人たちを次々と殺害していく姿には、狂気さえ感じました。
日本での初公演に、チョ・スンウは事務所を通じて「コンディションがあまり良くなく、最高の公演を見せられなかったのが残念」と控えめなコメントを発表しましたが、25歳という年齢を感じさせない、熟した演技に、1400人の観客はスタンディングオベーション。韓国ミュージカルの可能性とチョ・スンウの実力を見せつけたステージとなりました。
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