「デートのシーンは、短いけれど一番幸せな瞬間でした」
―ソン・イェジンさんはペ・ヨンジュンさんとの間に10歳以上もの年の差がありますが、撮影中年齢差を感じたことはありませんでしたか。「ちょっとはあります。でも、撮影中はあまり意識しませんでした。そのぐらい先輩(ペ・ヨンジュン)が若い感性を持っていらっしゃったからだと思います。もしかすると先輩のほうが年の差を感じていたかもしれませんね」
―インスとソヨンというキャラクターをこなすためにどのような役作りをしましたか。
「ホ・ジノ監督が初めに、『インスとソヨンはぎこちない感じでなければならない』とおっしゃっていました。そういうぎこちなさがスクリーンに出るようにするため、初めは意識的にペ・ヨンジュン先輩との間に距離を置きました。撮影が進むにつれ、徐々にお互いを感じるようになり、新しい感情がはぐくまれていく様子を自然に演じることができたと思います」
―撮影の中で楽しかったのはどんなシーンですか。
「映画自体が辛く切迫した状況の中でのラブストーリーなので、デートシーンがあっても、ある意味ではただ幸せとは言えないシーンでした。その中で、二人で映画館に行って、海へ行ってデートする場面があるのですが、そのときがこの映画の中で、短いけれどものすごく幸せな瞬間なのです。私自身もそのときが一番幸せな瞬間だった気がします」
「自由に演技ができたホ・ジノ監督の演出」
前日に行われた記者会見ではほっそりとしたノースリーブ姿 |
「シナリオを見ながら一緒に悩みました。私たちが現場で出したアイディアがたくさん反映された気がします。監督は例えばラーメンを食べるシーンでは『ただラーメンを食べなさい』としか言わないんです。先輩と私はそのままラーメンを食べながらアドリブでもしようか、なんて考えながら作っていきましたね。俳優のほうが下準備をしなくてはならないので、とても大変でした。でも、そんな状況の中で自由に演技ができるということは本当に良かったと思います」
―シナリオなしに何度も取り直しを要求する監督と「もう一度」と口癖のように言うペ・ヨンジュンさんとの撮影はいかがでしたか。
「どうしてわかるんですか?本当に大変でした。こんなこといったらいけないかしら(笑)。途中でたくさん泣きましたね。こっそりトイレに行って泣いたんです。同じシーンを繰り返し撮影するのはやりにくく、長い間ずっと同じ感情を維持していくのが大変でした。でも、しばらくしたら私のほうがもう一度自分で撮ろうって言っていました(笑)」
会場のスクリーンに流れた映画のプロモーションビデオを見て「まだ心の片隅にソヨンがいる」と涙ぐんだソン・イェジン。役作りの辛さを思い出したのか、悲しいストーリーに共感したのか。ひょっとするとペ・ヨンジュンに惹かれていたのでは…。映画の中のソヨンに重ねながら、ふとそんなことを感じたファンミーティングでした。
四月の雪のようにはかない恋の物語…映画情報は次ページで!>>