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はらたいらさんに全部~クイズダービー回想(3ページ目)

漫画家・はらたいらさんの突然の訃報に、日本中の人々き驚き、そして悲しみに暮れました。ここでは、追悼の意を込めて、ある意味、はらさんの代表作ともいえる「クイズダービー」の思い出をたどります。

広川 峯啓

執筆者:広川 峯啓

お笑い・バラエティ番組ガイド

テレビに映らない隠れた工夫の数々

 
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子供の目から見た「クイズダービー」は、見ていて退屈はしないものの、それほどムチャクチャに面白い番組ではありませんでした(あくまでも、当時の一小学生の感想です)。ただ、見続けていくうちに自然と愛着がわいてくる不思議な番組でした。

そこには、テレビ番組を知り尽くした大橋巨泉をはじめ、番組スタッフによる、一般の視聴者にはなかなか判りにくい様々な工夫が凝らされていました。

その代表的なものが、レギュラー解答者にキャラクター付けをしたことです。いや、正確に言うと、あらかじめ決められたキャラに沿って、解答者をキャスティングしたのです。

先に述べた「クイズダービー」を代表する解答者、篠沢秀夫(1ワク)、竹下景子(3ワク)、はらたいら(4ワク)には各々、鈴木武樹、萩尾みどり、黒鉄ヒロシという前任者がいました。両組を見比べてもらえば分かるように「一般常識にはうとい大学教授」「才色兼備の女子大生女優」「博識の漫画家」と、完全にキャラが重なっています。

バラエティやトーク番組でキャラクターが重視されるようになったのは、つい最近のことのように思っていましたが、実は70年代にはすでに取られていた手法でした。

いまのバラエティに不可欠なあのキャラも



先の3人ほど注目はされませんでしたが、番組からはもう一つ、今に通じるキャラクターが設定されました。初期に5ワクでレギュラー解答者として活躍したガッツ石松。いまのクイズ番組に欠かせない存在のバカキャラ(あくまでもキャラの話です!)の誕生です。

と、ここまで書いたところで規定枚数に達してしまいました。「クイズダービー」という番組の持つパワーと、いまのバラエティに与えた影響に付いては、まだまだ書き足らないことがあるので、この続きはまた近いうちに。

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