ネタ番組という括りから離れて考えてみる
ネタ番組の代表格オンバト。特定の芸人にスポットを当てたDVDも数多く発売されています。 |
そこでふと考えました。
“エンタの神様”はネタ番組じゃないのではないだろうか?
いきなりで恐縮です。どういうことかというと、エンタを「バラエティ番組」ととらえてみました。通常、ネタ番組といえば芸人が作ったネタをある一定時間の中で披露するものです。ちょっと大げさに言うと、そこには芸人の個性があり、思いがあり、ウケるウケないに一喜一憂のドラマがあります。
もちろん、バラエティ番組と呼ばれるものやエンタ自体に個性や思いが皆無だというわけではありません。ですが、例えとして“SMAP×SMAP”をイメージしてみてください。この番組の中には、大概何本かのコントが組み込まれています。しかし、これらのネタはSMAPのメンバーがファミレスあたりで夜な夜な作っているのではなく、作家という職業の方々が台本を作っています。それをSMAPが演じているといった構図です。エンタはネタ番組の表情をしている一方で、こういった要素を大いに含んでいます。
ちょっと遠回りしましたが、エンタでは100%芸人が作ったネタを放送しているのではありません。0%~100%の幅で番組サイドの作家も大いにネタを作っています。芸人がネタを作らずネタをやる。という不思議な構造が何食わぬ顔で行なわれています。ですから、こうなったら「バラエティ番組」なのではないかと思うわけです。
バラエティ番組に問われる出演者の特性
初期エンタにバッチリはまった波田陽区。ネタの印象から一皮剥けるべく、最近はギターを持っていませんね。 |
ただし、この世界観は揺るぎない強みとして「圧倒的な分かりやすさ」を兼ね備えています。もっと言うと「難しくない笑い」。だからこそ番組としては構成・演出の面で非常に計算されており、エンタ独自の統一感を醸し出すことに成功しているのでしょう。「芸人」よりも「エンタ」そのものが視聴率を生み出す箱となっているわけです。
さぁ、では芸人たちはどのようにエンタに挑めばよいのでしょうか?