EVFのあるとなしはどのように影響する?
ここでE-P1とE-P2の違いもざっと見てみるとしよう。基本的にはE-P2は、E-P1からのバージョンアップがなされた純粋な上位機種となる。画素数や連写性能などのスペック自体に変わりはない。いくつかの機能が追加されており、以下の3点が大きな違いだ。
- 外付けEVFがアクセサリとして追加
- ボディーのカラーバリエーションがシルバーとブラックに
- アートフィルターに2つのフィルターが追加
だが、最大の違いは外付けEVFが装着できるか否かである。
「はじめてのデジ一眼購入で気をつけたい3つのポイント」でも書いているが、アクセサリの有無というのは購入判断における大きな要素のひとつとなる。
外付けファインダーはDMC-GF1でも装着可能となっているので、ここでのくくりはE-P1 VS. E-P2/DMC-GF1という形になる。
従来の撮影スタイルである「ファインダーを覗いて撮影」ができるという安心感があるのは間違いのないところだろう。また、このスタイルは両手と頭でカメラを支える三点支持の形になるので、手ぶれが少なくなるという利点もある。
さらに、どちらのEVFも0~90度まで可動するのでローアングルでの撮影に使いやすいのも利点だ。ただし、EVFとしてのクオリティはDMC-GF1の約20.2万ドットに比べ、E-P2用のもののほうが144万ドットと圧倒的に高精細だ。
動画撮影機能でこっちにはあれが、あっちにはこれが……
もうひとつ、大きな違いがある。動画撮影だ。どちらも1280x720の720P相当での撮影が可能となっている。しかし、DMC-GF1ではAVCHD Liteに対応し、長時間の動画撮影ができるようになっている。E-P1/P2ではMotion JPEGのみの対応だ。
しかし、DMC-GF1はモノラルマイクであり、おまけにマイクが上面に設置されている。外付けのマイクも使用できない。E-P1/P2では前面にステレオマイクが設置されている。さらにE-P2ではアクセサリーポートを利用して外部マイクを使うことまでできる(外部マイクを使うとEVFが使えなくなってしまうのだが)。
一長一短ではあるが、ステレオ録音を重視するのであればE-P1/P2、長時間録画を念頭に置くのであればDMC-GF1となるだろう。マイクロフォーサーズの小型機ともなると、スペースの奪い合いであって、どうしても全部入りとはいかないのがもどかしいところだ。