宝塚ファン/宝塚歌劇団 トップスターの変遷

雪組トップ・朝海ひかる、舞風りら―退団(4ページ目)

2006年12月24日―雪組トップスターコンビ・朝海ひかるさんと舞風りらさんが宝塚歌劇団を卒業しました。踊れるトップコンビとして、数々の名シーンを残しました。

桜木 星子

執筆者:桜木 星子

宝塚ファンガイド

雪組時代(2002年8月~)

2002年 『再会』サンドリーヌ(全国ツアー) *トップお披露目公演
2003年 『春麗の淡き光に』若狭 *本公演トップお披露目公演
  『Romance de Paris』ナディア
2004年 『スサノオ』イナダヒメ
  『あの日みた夢に』エリー
  『青い鳥を捜して』ケイト
2005年 『睡れる月』大君/二宮
  『霧のミラノ』フランチェスカ
  『銀の狼』ミレイユ
2006年 『ベルサイユのばら』ロザリー
  『舞風りらミュージック・サロン』
  『堕天使の涙』リリス


“可憐で清楚”という宝塚の娘役の代名詞ともいわれる雰囲気。
色で例えるなら白やピンク。花で例えるならピンクのバラやスイトピー。

宝塚音楽学校を首席で卒業し、わずか研2で新人公演ヒロインとバウホール公演ヒロインに大抜擢。その後も新公、バウで数々のヒロインを演じました。

やがて、ヒロインから少し遠ざかる時期がやってきます。可愛い役ではなく、大人の女役。
しかし、真ん中に立つ役ではない役を与えられたその時期の経験と頑張りは、トップ娘役になってからの彼女に間違いなくプラスになったことでしょう。


芝居、歌、ダンスと三拍子揃った娘役。
可愛らしい役、高貴なプリンセス、芯の強い大人の女、薄幸の女性……
しっかりした実力と、溢れ出る感情は、見ていて心地のよいものでした。

最後の役となった『堕天使の涙』のリリス。少ない出番ながらも衝撃を与え、誰もが涙したことでしょう。
そして、真っ白なドレスで光のパドゥドゥを踊る彼女は、天使そのものでした。

ダンスを踊ればチャーミングで、時には男役のようにかっこよく、スカートさばきが非常に美しく上手かった…。


チャームポイントは、こぼれ出るような笑顔。コムちゃんに寄り添うまーちゃんの笑顔。そしてふわぁ~っとした甘さ。
それは舞台全体を温かく包み、観る者を癒してくれました。

年数を重ねても初々しさを失わなかった、可愛い上に堂々とした風格を備えた素晴らしい娘役でした。

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