早くからの抜擢と共に、小柄で可愛らしい容姿。そのためか『イーハトーヴ 夢』のトシ、彼女の当たり役となった『長い春の果てに』エヴァなど、“娘役”と言うより“少女役”のイメージが強かったと言えるでしょう。
初々しい少女役もぴったりですが、『シニョール ドン・ファン』のジルのような強さを持つ女、『飛鳥夕映え』の瑪瑙などしっとりとした女も魅力的でした。
また『長い春の果てに』のラストシーン、『薔薇の封印』のシャンデリアの場面、『ジャワの踊り子』の浜辺での場面をはじめ、映美さんが表現する“恋する女心”に、多くのファンの方が胸動かされたことでしょう。
シャープなダンス。キュートな色気。凛とした小気味良さ。
観ている者の胸の真ん中に訴えるような台詞。
「短かったけれど、密度の濃い時間を過ごした。」と彼女は言います。ほんと、その通りでしょう。
ただ、彩輝さんとのコンビで、また新たな“映美くらら”を感じたかったと思うだけに、わずか6年という早過ぎる退団が残念でたまりません。
映美さん演じる“恋する女性”を、もっともっと観てみたかった…と。
退団後の新たな道は、まだ決まっていないそうです。だけど舞台の好きな彼女。またどこかで、あの笑顔に出会えることを楽しみにしましょう。
くららちゃん、お疲れ様!
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