グラフはいつもと同じく縦軸が記事を書いている時点で最新の8月12~18日の視聴率、横軸は初回視聴率と最新視聴率との差で、初回視聴率はなにも見ていない段階での期待値だから、初回視聴率との差は最初の期待からどれだけおもしろかったか、またはつまらなかったかを示すはずです。
やっぱり『救命』
8月スタートで好調なのは『救命病棟24時』。他の夏ドラマが15%にも届かない中、2話でも18%台とダントツです。技術はスーパーでありながら人間味もある進藤(江口洋介)の活躍に看護師役の木村多江の登場などこれまでの『救命』らしさを感じさせる一方で救命医療の理想と現実のギャップを描き、いままでとは違った視点も入れています。「問題は保険の点数」で「敵は厚生労働省」とまで言い切るのはすごい(これも政権交代前だからいえるのでしょうか?)。
始まる前はスタッフに新メンバーが多く、いままでのレベルが維持できるか不安だったのですが、逆にこれまでの「らしさ」を意識しつつ新しい要素を入れることに成功しています。むしろパート3の「東京直下型地震」の方がついていけないものがありました。
難をいえば救命医が集団辞職した後、急遽あつめられた医師たちを演じる俳優の押しが弱いことでしょうか。似たような感じで『医龍2』の問題医師たちを演じたのが大塚寧々、佐藤二朗、高橋一生、中村靖日だったことに比べると物足りなさがあります。回を重ねるごとに存在感を高めることを期待したいところです。
これでフジ123体制。ヒット作には『救命』に『任侠ヘルパー』と厳しい現実と向き合ったものが目立ち、春の『アイシテル』に続きシリアスなものが好まれる傾向が続いています。