ケータイ小説人気は地方が中心
大人にはなぜヒットしているかが理解に苦しむケータイ小説、分析すべく論評、書籍が多く出ていますが、それらではケータイ小説の人気をささえているのは都会ではなく郊外や地方に住む女子中学生というデータが書かれています。その郊外型の世界がケータイ小説の内容に深く影響していると分析されています。先に書いたように「視聴率」と普通にいった時に出てくるのは日本で最も都市化されている関東地区のデータでケータイ小説には最も不利な土俵といえます。
実際、関東地区と同じタイミングで発表される関西地区での『恋空』視聴率は8%台と関東地区よりはいい。すぐには出てこない他の地区の視聴率はさらによくなる可能性はあります。
ケータイ小説のドラマ化ではYoshi『翼の折れた天使たち』が06年と07年にそれぞれ四夜連続オムニバスドラマ化されましたが、これもヒットしたとはいえない状態でした。
そもそもTBSは『ROOKIES』ほどには力を入れていない
翼の折れた天使たち DVD-BOX |
瀬戸康史が『仮面ライダーキバ』との掛け持ち出演で忙しいのを差し引いても、『ROOKIES』出演者が『東京フレンドパークII』をはじめバラエティなどに出まくったのと比べると大きな差があります。
それに放送回数。『ROOKIES』は当初から「原作の最後までやる」と放送回数を決めずに始めて、結局、全11話(うち2時間スペシャルが2話)、それでも完結せずさらにスペシャルドラマと映画があるのでこれで最後までいくんでしょう。それに比べると『恋空』は北京五輪期間を中心に全6話。どう見ても『ROOKIES』ほどには力が入っていません。ヒットすればラッキーぐらいのスタンスでつくっているんじゃないか?という気がします
他にもストーリーや演出がどうだとか主演の二人の魅力とかの要素もいわれていますが、ケータイ小説は理解不能なオジサンとしてはそれについては語る資格がないのでなにもいいません。結論としては「ケータイ小説はドラマの原作にはあわない」んじゃないかと思います。
ところでフジテレビが大ヒットケータイ小説『赤い糸』を、南沢奈央・溝端淳平で12月6日からドラマ化、12月20日からドラマとリンクした映画版を公開する予定です。はたして『赤い糸』は成功するのか、それとも同じ道を歩んでしまうのでしょうか?