低迷
『魔王』は『コード・ブルー』に続いてこれもW主演の二人が若すぎます。弁護士・成瀬領は設定が28才で演じる大野智が27才、刑事・芹沢直人は設定が26才で演じる生田斗真が23才。いずれも5才以上プラスしたいところ。『コード・ブルー』はなんとか脳内変換できるレベルだけど、こちらはちょっときつい。ドラマ自体にのっていけませんね。
『正義の味方』は姉役の山田優が問題。妹(志田未来)をいじめ、上司(徳井優)にはたてつく、そういうところはそれなりですけど、それに対して母(田中好子)をはじめとして周りが「いいコである」と誤解するような表裏はない。常にいじわるそうなのに、周囲は何を勘違いしているのか?としか見えません。だから主演の志田未来(なんとなく山田優が主演に見えるけど)がいじめられのもさえないんですが、いじめと関係ない高校生活なんかは生き生きとしていいです。
『あんどーなつ』はハデなところのないドラマでしずか~に進んでいきます。一話のゲスト・嫁入りする近所の娘も普通ならそこそこきれいな女優をキャスティングするもんですが、森三中・黒沢かずこ。なんかもう「そんなに視聴率はとらなくてもいい」といっているみたいで妙にすがすがしい。このあたり他の連ドラ枠と違い「ナショナル劇場」松下グループだけがスポンサーであるというよさでしょうね。たまらんおもしろいとはいえないけど「箸休め」的なよさがあります。
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それに高校を舞台に性教育的テーマをするというのがどうだか。このパターンの代表作は『毎度おさわがせします』だけどあれは中学生だからよかったんで、高校生では幼すぎます。5年前の夏に『Stand Up!!』という二宮和也、山下智久、小栗旬という今見るとすごい出演者たちが高校二年で童貞脱出をめざすというドラマがあったけどヒットしませんでした。
最下位の『ロト6で3億2千万当てた男』は高額くじに当たったらどうなるのか、自分が当たるつもりになってシミュレーションドラマとして見ると興味深くかつ恐ろしくもあり、ストーリー的には悪くありません。問題はこれまでワイルドで売ってきた反町隆史、この主人公が決定的に似合いません。それでおもしろさがかなり減少。この役はコメディがにあう俳優の仕事でしょう。たとえば大泉洋だったらもっとおもしろくなるはずです。
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