ドラマ/夏ドラマ情報

夏ドラマ概況:金妻から25年『四つの嘘』(4ページ目)

2008年の夏ドラマを紹介。中でも、ドラマ「四つの嘘」は、アラフォー女性の恋愛と人生を描く作品。見所や視聴率についてお話しします。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

らしいキャラ(オトナ向け)

『モンスターペアレント』は等身大の役は似合わない米倉涼子に人の心がわからないエリート弁護士にする適役。セレブ弁護士ファッションもかなりハイレベルでたかの友梨のCMのよう。毎日違うので服を見ると日にちの経過がわかるというメリットもあります。
また主人公がややこしいところに放り込まれて苦闘するというパターンの場合、その理由は左遷とかリストラとか疎まれてそうなる場合がほとんど。ところがこれは違ってヒロインは法律事務所の期待の若手ナンバーワン。
ボス弁(草刈正雄)は彼女に試練としてモンスターペアレント対策という難しい仕事をふったようです。たしかにきれいな仕事ばかりじゃなくややこしい問題を解決してこそ真の実力はつくものだから、いささか極端だけどこれは説得力があります。

ただ「モンスターペアレント」テーマにドラマをつくるのはやはり難しい。毎回、違った事例を取り上げ1,2話はモンスターペアレントに完敗、3話でどうにか一矢を報い、4話でなんとか説得に成功しました。しかし主人公側が完敗するとドラマとして収まりが悪く(NHKのドラマならそれでもいいのですが)、勝ってもそういう解決策は現実を正しく反映しているのか?と疑問が残ります。
一話で一つの事件を扱うのではなく、解決するまで数話かけてもいいんじゃないかという気がしますが、それも連ドラの構成としては難しいですね。


『Tomorrow~陽はまたのぼる』は竹野内豊が、らしい誠実な医者役ですけど、まじめすぎてドラマを見て息を抜けないところがあります。W主演の看護師役の菅野美穂は演技力があるのが裏目にでて、妹が病気という要素も差し引いても演技が過剰傾向、ハイテンション過ぎて息の抜けなさがひどくなってます。看護師長役のエド・はるみに緊張を緩和する役回りを期待したいところですが、ネタで「グ~」をいう直前みたいな演技が続いてオチがない。「グ~」はいえないだろうけど軽く笑わせてほしい。

だいたい竹野内豊が誠実キャラで売れたのは『ビーチボーイズ』ぐらいしかないような。あっていたのは『星の金貨』とか『ロンバケ』の「表面ちゃらんぽらんそうだけど根はいいやつ」で。『ビーチボーイズ』は相方がワイルド反町だったからバランスとれてよかったんですが。

経営改革に乗り込んできた遠藤紗綾(緒川たまき)の「金になる患者のための病院」にするといっているけど、市役所が金を出している市民病院なんだから市民のための病院というのが第一で、それを前提にした上での病院改革なんじゃないですか?2話で主人公・森山航平(竹野内豊)が「あなたのやり方は極端すぎます」とツッコミを入れてようやくバランスがとれてきましたが。
透析センターを突然つくってそれで利益をあげるといっているけど、透析設備を導入するにも資金がいるわけで、現実の医療の問題を正しく反映したリアルな設定とは思えませんね。


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