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二時間ドラマの運命は細木数子がにぎる(2ページ目)

フジ系の金曜プレステージが4月に開始時間を一時間前倒ししてから低視聴率に苦しんでいます。それはなぜか、理由は細木先生に聞いてみよう!

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

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なぜ低視聴率に?

理由として
・前倒ししたことについてなじみがない
・時代劇ファンはテレビ東京の金曜時代劇を見ている
・20時から2時間テレビを見ていられない
ということが考えられます。

理由が「なじみがない」だとしたら時間が解決してくれるでしょう。

「時代劇ファン」は『剣客商売』の視聴率低下がもっともはげしいことからの推測(ただしその時、テレ東は時代劇じゃなく野球中継だったんですが)。
テレビ東京時代劇の方は金曜プレステージが前倒しても視聴率はあまり変わっていません。

「20時台から見ていられない」は想像ですが、夜の時間の過ごし方として20時台の1時間は夕食後の一服としてテレビを見ててもいいけど、さすがに2時間見ていると、その後なにもできなくなるんじゃないでしょうか。

「なじみがない」が主原因でそのうち元にもどってくるのか、それともあと二つの理由が強くて人気が戻らないのか。二時間ドラマ枠も日本テレビ系火曜がなくなるなど退潮なだけに、フジテレビは判断を間違えずなんとかしてほしいものです。
ちなみに20時台から始まる二時間ドラマ枠は80年代後半から90年代の初めの二時間ドラマの乱立期にはいくつかありましたが、91年にテレビ朝日系「火曜ミステリー劇場」が終わって以来ありませんでした。

金曜の連ドラにも影響

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金曜プレステージ時間枠変更は裏のドラマにも影響しています。金曜21時のテレビ朝日系ドラマは視聴率10%の壁に苦しんできました。平均で10%を越えたのはかなりおもしろかった『女帝』と渡哲也出演が話題だった『家族』ぐらい。ところがこの4月からの『パズル』はそこまでおもしろいとは思えないのに、7話までで平均10%を越えています。

また裏が金曜プレステージでなくなったTBS系金曜ドラマも『Around40』も好調。この2つのドラマ枠は日本テレビ系金曜ロードショーとフジ系金曜プレステージに21時、22時台をおさえられて苦戦していましたが、一角が崩れたおかげで浮上。この好調を今後も維持してくれるといいのですが。

そういえば「火サス」も

ところで、こんな事態になったのはそもそも細木数子が充電宣言したためです。そういえば「火曜サスペンス劇場」が視聴率低下したのは裏にNHK『プロジェクトX』、テレビ東京『開運なんでも鑑定団』、テレビ朝日『ロンドンハーツ』など人気番組が多かったためですが、一番影響が大きかったのはTBS『ズバリ言うわよ!』が始まったことでした。

細木数子の番組を好んで見る層と二時間ドラマのファン層は中高年の女性が多くて重なっているからそうなるんでしょう。その意味で細木先生「二時間ドラマを一つつぶして、もう一つもつぶしかけ」といえなくはありません。
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