主演俳優がCMにも
「スポンサーがつきやすい」これはテレビ局がクール単位で動き、またスポンサーも企業は四半期単位で動いているからでしょうね。主演俳優がCMにも出てくることが目立つようになっているので、短期でドラマも変わった方がCM枠を売りやすいでしょう。しかし、それはどちらかというと視聴率をとれないドラマ枠のはなし。視聴率がある枠は同時にスポンサーにとっても人気があります。そのため一度離れると、また戻ってくるのが難しくなるためスポンサーはなかなか変わりません。月9枠はメナード化粧品、旭化成、エステー、サントリー、P&G、トヨタの体制が長らく続いています(ウィキペディア「フジテレビ月曜9時枠の連続ドラマ」の項によると96年から)。
スポンサーのつきやすさが1クールドラマになった主因なら、スポンサーが安定しているなら逆に長くなってもいいような。またドラマ以外のテレビ番組も1クールが多くなりそうなものですが、そうはなりません。
「スポンサー」は主因ではなさそうですが、要因の一つではあるでしょう。
長くなる改編期
「年末年始/期首改編スペシャルの期間が長くなり、その間やすんでいると忘れられる」。これを検証するには期首改編スペシャルの期間を調べなくてはいけません。そこで84年10月に始まり、初期からほとんど1クール毎に開始/終了しているフジ系木曜22時・木曜劇場枠に着目しました。前番組の終了から後番組の開始までの期間はなにもなければ一週間ですが、間にスペシャル番組が入ると一週間以上になります。その延びた期間を年末年始/期首改編期間と見て、年毎のグラフを書いてみました。
これを見ると85、86年は2週(正月と10月に1週ずつ)しかありませんでしたが、月9トレンディドラマのヒットにより1クール毎のドラマ体制が進んだ87~89年に急増しています。その後も山・谷はありますが上げ基調。一番長い04年の場合、年末年始、春、秋それぞれ3週、7月に1週。3週お休みすると間は約一ヶ月空いてしまうわけで、これでは忘れられます。
年末年始/期首改編期はたしかに長くなってます。しかしだからといってこれが1クール中心になった理由といえるかはちょっと疑問があります。卵が先かニワトリが先か、と同じことで連ドラの放送期間が短くなったから改編期が長くなったとも考えられるからです。