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WOWOW初連ドラ『パンドラ』はフジの進化形

WOWOWが初めて制作する連続ドラマ『パンドラ』には監督としてなぜかライバル関係にあるはずのフジテレビの現役社員が参加。その影にはフジテレビドラマ黄金時代を築いたあの人が?

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

WOWOWが初めての連続ドラマ『パンドラ』を制作します。

これまでも「ドラマW」という単発ドラマシリーズを制作、第一作の『センセイの鞄』はその年の日本民間放送連盟賞番組部門テレビドラマ最優秀賞を受賞するなど高い評価を得ていました。4月から『連続ドラマW』として毎週日曜22時、4月6日スタートの全8話の放映です。

『パンドラ』

主演の三上博史
主演の三上博史
【脚本】井上由美子
【監督】河毛俊作、若松節朗、小林義則
【プロデューサ】青木泰憲、小椋久雄
【出演】三上博史、柳葉敏郎、小西真奈美、谷村美月、山本耕史、小野武彦、平田満、國村隼ほか

【第一話ストーリー】
警視庁捜査一課の的場(柳葉)は殺人事件の捜査で訪れた東京湾の埠頭で、鈴木(三上)という男と遭遇し奇妙な印象を受ける。鈴木は大学病院でたった一人で18年間もがんの特効薬の研究を続けている変わり者だった。そしてついにその日、鈴木は人工的ながん細胞の完全消滅に成功。だが同僚の小夜子(小西)は相手にせず、上司の大田黒(國村)も人体への治験を認めようとしない。

その頃、的場は中年会社員の痛いからレシートを発見し、ラブホテルを訪ねていた。そこで援助交際の常連らしい少女・愛美(谷村)と接触するが、愛美は隙を見て逃げ出してしまう。一方、途方に暮れた鈴木は、病院の駐車場で勝手に自分の車に乗り込んで眠っていた愛美を発見。愛美からがんで死が近いことを聞かされた鈴木の脳裏に、ある危険な考えが浮かぶ……。

局の壁を越えてる

がんの特効薬という禁断の「パンドラの箱」が開けられたことにより大学内部の功績争いや製薬会社や厚生労働省まで巻き込んだ利権争いが起こる本格医療サスペンスです。

脚本は『GOOD LUCK!!』『エンジン』といった木村拓哉主演のヒット作、また『白い巨塔』『マチベン』『14才の母』など社会派作品を手がける井上由美子。監督陣の一番手は井上由美子と『ギフト』『きらきらひかる』で組んだ河毛俊作、二番手は『ホワイトアウト』など映画・ドラマで織田裕二から信頼されて組むことが多い若松節朗、三番手は『アンフェア』の小林義則と重厚な布陣です。

さて、ここまでで一つ他のドラマでは見られない変わったことがあります。河毛監督はフジテレビの現役社員なんです。フジがWOWOW株を10%弱持っているという関係はあるものの、TBS、日本テレビも同じくらい株を持っており、フジの系列局というわけではありません。系列局でもない放送局間で社員が別の放送局の作品をつくるというのは異例です。


次のページでは、フジテレビ社員が加わっている理由をご紹介します。
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