XX女対決の行方は?
タイトルそのものがそれの『山おんな壁おんな』を筆頭に、サボテン女とサメ科の女の『肩ごしの恋人』、干物女にステキ女子の『ホタルノヒカリ』と夏ドラマでなぜか乱立したXX女対決、勝ったのは『ホタルノヒカリ』でした。『ホタルノヒカリ』は綾瀬はるかの干物女がいけてます。これまで演じた正当派ヒロインよりも、ヘンなことをやってるのにかわいいというあたりが似合っているようです。
妙にマジメくさった高野部長(藤木直人)と恋愛関係にないのに同居する定番パターンで、この二人の組み合わせもいい味だしてます。「きょわい」とかビミョーなところがおかしい。
それに対してイマイチなのは『山おんな壁おんな』。ブレイクしない原因をいろいろと考察するに行き当たったのは「話題にしにくい」。少なくとも男性からこの話題を振った日にはかなり高い確率でセクハラといわれます。そして女同士でもよほど気心がしれてないといいにくじゃないかと。ヒットドラマというのは口コミで広がりますから、それが封じられているというのはちょっときつい。
論外の位置にいるのは『肩ごしの恋人』。やっぱり米倉涼子・高岡早紀の組み合わせではドロドロさせないとドラマとして成立しないようです。原作の評価は高いんですけどね。
あと、どこのグループにも属していませんが『パパとムスメの7日間』までが合格ラインでしょうか。やはり定番・男女入れ替わりものはカタい。舘ひろしの女子高生演技がおもしろいのとキモいのとすれすれをいっていて見ものです。
裏が強いだけじゃない
月9で井上真央主演の『ファーストキス』、初回は期待通りに20%に迫る高視率でしたが、2話で急降下。その日、中越沖地震があったという事情でどうしようもないことですが、そのせいだけではないような気がします。ワガママ娘に周囲が振り回されますが、このパターンが成立するのはワガママがかわいいと思える場合。しかしどうもそうは見えません。悪いのは演技か演出か脚本か?『受験の神様』は初回、『家政婦は見た!』と仲間由紀恵主演の『島根の弁護士』との挟み撃ちにあいました。2時間ドラマ最強の『家政婦は見た!』にはかなわなかったものの『島根の弁護士』は破り、やはり中学受験テーマは注目度が高いかと思われました。しかし、それなのに次の週はアジア杯サッカー・オーストラリア戦で急降下。『女王の教室』の続編的要素と山口達也主演で親子の情愛を描くのがどっちつかずになっているのが弱点でしょうか。
余談ながら『島根の弁護士』、見てて1年後ぐらいに連ドラ化したそうな雰囲気がありましたが視聴率ヒトケタに終わり難しいか。