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『渡る世間』とジャニーズがTBSを救う?(2ページ目)

近年の韓流ブームのあおりで、中高年女性層向けとアイドル男優主演ドラマが振るわない時期が続きましたが、ここにきて完全復活のようです。つまり『渡る世間』とジャニーズ事務所勢が絶好調。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

まあまあです

『クロサギ』は1年前の『タイガー&ドラゴン』以降、ジャニーズ俳優が中心の枠になり、今回も山下智久で安定した人気ですね。悪を倒すワルな主人公のダークなキャラは最近のドラマではあまりないパターンで新味があります。ただそれを演じるヤマピーはもうちょっと修行が必要なような。
また詐欺のさまざまな手口を見せるというのはタイムリーですが、その詐欺師たちの裏をかくヒッカケ方はもっと凝ってほしいところ。
しかし堅実にこの位置はキープしそうです。昨年度は不調だったTBS、『渡る世間』が好調なうちに他でヒットして復活を印象づけなければ。

『医龍』も初回は妙にバタバタした雰囲気で、これもフジ系期待はずれグループか?と思っていました。ところが2話は一転、ちゃんとした医療ドラマになっていました。脚本、演出などメインのスタッフは変わってないのに不思議だ。
考えられるのは2話のゲストが末期患者役の加藤治子とその夫役の井川比佐志という超一流のベテラン俳優コンビであったこと。NHKならこの設定で二人が主役のドラマをつくれるぐらい。この状況で、そうそうへんなことはできないと気合が入ったぐらいしか考えられません。
その甲斐あって視聴率はキープ。このままいけばそこそこおもしろくなりそうです。バチスタチームのメンバーが一人づつ増える王道パターンも盛り上がりそう。

グラフ青字の『富豪刑事デラックス』はまだ一話しか終わってないのであくまで予想位置。パート2だし、タイトル通りいろいろ描写が「デラックス」になっているし、2話も初回から続くエピソードだし、そこそこ安定した位置にいるでしょう。深田恭子、やはりこういう浮世離れした役の方がよく似合います。

『ギャルサー』はすごくくだらない。主人公・北島進之助(藤木直人)はカウボーイだから『クロコダイルダンディー』や『警部マクロード』みたいなもんかと思っていたら、むしろ考えていることはアメリカ先住民に近く、予想より「ずれ」方が激しい。そんな進之助が渋谷にやってきて現代日本のおかしい部分を浮き彫りにするというのがテーマなんでしょうけど、バカバカしさの方が印象が強くてついメッセージを忘れてしまいそうになります。
ただ、この枠のヒット作『ごくせん』『女王の教室』『喰いタン』は大人も子どもも両方引きつけましたが、『ギャルサー』は大人にはきつい。ぞろぞろいるギャルのうち、メインの7人、元モー娘。矢口真里はわかりやすいとして残りの戸田恵梨香、鈴木えみ、新垣結衣、岩佐真悠子、佐津川愛美、奈津子のうち半分ぐらいは顔の区別がつかないとストーリーが頭に入りそうにないのが問題ですね。



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