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テレビ朝日ドラマ悲願の『渡る世間』打倒に成功 『黒革の手帖』の鬼退治!

秋ドラマ戦線に大異変!木曜21時に『黒革の手帖』初回が『渡る世間は鬼ばかり』の視聴率を上回る大金星!!その要因を探ります。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

テレビ朝日系木曜21時「木曜ドラマ」の新作、米倉涼子主演の『黒革の手帖』が快挙をなしとげました。初回視聴率が裏のTBS系人気ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』シリーズを初めて上回ったのです!

上回ったといっても『渡る世間』17.0%に対して『黒革の手帖』17.4%(ビデオリサーチ調べの関東地区データ)とわずか0.4%ですが、長い間、『渡る世間』を中心に『ホテル』『金八先生』など裏のTBS人気シリーズに苦しんできたテレビ朝日にとっては大きな意味のあるものです。

さらに日本テレビ系『どっちの料理ショー』、フジテレビ系『とんねるずのみなさんのおかげでした』の人気バラエティも上回り、この時間帯のトップに。

秋ドラマ予想でも『黒革の手帖』はガイド期待作としてあげて大穴視。内容的には期待通りでしたが、視聴率がここまでいくとは予想外でした。

『黒革の手帖』ヒットの要因を見ていきましょう。

信頼の清張ブランド

第一の要因は松本清張原作であるということ。人間や社会を鋭く描きながらかつストーリーもおもしろい松本清張原作作品はテレビドラマでも大人気です。
単発ミステリーでも通常の二時間ドラマと同じ扱いではなく期首改編などのスペシャルとして扱われます。

今年でも日本テレビ春の改編期に火曜サスペンス・松本清張スペシャルとして新作『黒の回廊』と火サス枠としてはめずらしい再放送の『鬼畜』を、同じく春の改編期に土曜ワイド劇場で『証言』を放送しています。

また連続ドラマとしては『砂の器』が記憶に新しいところ。

木曜ドラマ枠でも第一作が松本清張原作でその設定を受け継いだ市原悦子主演の人気シリーズ『家政婦は見た!』を連続ドラマ版として制作、裏は『渡る世間』ではなく同じ橋田脚本の『番茶も出花』でしたが、この枠歴代二位の初回視聴率を記録し善戦しています。(ちなみに一位は中居正広主演の『味いちもんめ』、三位は『トリック3』で四位が『黒革の手帖』)

『黒革の手帖』も悪女が脱税口座リストを武器に男社会に挑み、また華やかな銀座を舞台に女と女の戦いを世界を描くストーリーは男性、女性、幅広い年齢層をとりこむことに成功しています。

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