おどろおどろしくないホラー~『六番目の小夜子』西浜中学には学校の伝説が言い伝えられていた。「三年に一度、一人の生徒が'サヨコ'に指名され、人知れず決められた三つの約束を実行する。それが果たされれば大いなる扉が開かれる…」実際に成功した年は学園全体が順調に進み、失敗した年は災いが起きているのだ。 潮田玲(鈴木杏)は、指名されたけど興味がない幼なじみの関根秋(山田孝之)に変わって「サヨコ」をやってみようとして、サヨコの一番目の約束「始業式の日、赤い花を生ける」をやろうとする。しかし謎の少女に先をこされてしまう。 そして始業式後、玲のクラスに偶然?サヨコと同じ名前の転校生・津村沙世子(栗山千明)がやってくる。沙世子は放課後、校庭の片隅にある碑の前で不気味に微笑んでいるのだった… 沙世子は二人目のサヨコなのか?さらにサヨコの活動を妨害する敵もあらわれ謎が謎をよぶ展開。 サヨコの約束でもっとも重要な「正体を知られずサヨコの劇を演じる」文化祭(第8,9話の前後編「恐怖の文化祭」)に向け盛り上がります。 そして意外な人が意外な役割を果たしていたことがわかり、サヨコ伝説の謎は解き明かされるのか? 出演俳優も魅力いっぱいです。主役、鈴木杏はドラマ『青い鳥』でブレーク、舞台『』映画『』も好評で順調に演技派女優への道を歩んでいます。 秋の山田孝之はこの後『ちゅらさん』の弟役でブレーク、『ウォーターボーイズ』パート1、ドラマ版『世界の中心で、愛をあけぶ』で主役とステップアップ。 沙世子の栗山千明は映画『死国』でデビュー、『バトルロワイヤル』を経て『キルビル』でハリウッドデビュー、謎の美少女役が得意で次に『エコエコアザラグ』をつくるなら栗山千明主演でいってほしいですね。。 原作は恩田陸の小説で、作者が文庫版のあとがきで「かつての少年ドラマシリーズを再現しようとした」と書いています。そして、この「愛の詩」はかつての少年ドラマシリーズの流れを組む枠で、原作者の思いが実り、『タイムトラベラー』などかつての名作にも優るとも劣らない作品に仕上がっています。 原作:恩田陸 脚本:宮村優子 演出:田中賢二、遠藤理史、出水有三、陸田元一 制作:一井久司 音楽:coba 出演:鈴木杏、栗山千明、山田孝之、松本まりか、鳥居紀彦、勝地涼、平田裕香、山崎育三郎、内野謙太、村田雄浩、美保純、上杉祥三、一色紗英、古尾谷雅人、多岐川裕美、冨士眞奈美 DVDを購入する場合はここをクリック! |
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