ドラマ/学園ドラマ

ビー・バップ・ハイスクール&スケバン刑事 「正義の不良」の時代(3ページ目)

宇梶剛士の元暴走族ネタ、嶋大輔の「男の勲章」、『ヤンキー母校に帰る』などチーマーとは違う「昔の不良」が大人気。なぜか正義のためにたたかう「不良」って?

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

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「おまんら、絶対にゆるさんぜよ」


続いて『スケバン刑事』。こちらの新展開はDVDの発売。

6月21日に斉藤由貴主演の第一作、7月21日に南野陽子主演のパート2『少女鉄仮面伝説』、8月6日に浅香唯主演のパート3『少女忍法帖伝奇』と順次発売されます。

このなかで、なんといってもおすすめは『スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説』。

パート1はCMなどですでに人気アイドルだった斉藤由貴がたどたどしくミエをきり、ヨーヨーで戦うミスマッチ感でヒットしましたが、和田慎二の原作コミックのカセもあり、あまり跳べませんでした(それでも原作ファンには「原作と違う」と不評だったけど)

それに対し『少女鉄仮面伝説』は原作・パート1の基本設定だけ受け継ぎ自由につくれました。それはタイトルにまずあらわれています。知名度に劣る南野陽子が主演であるためそれを補うため考えられたのが「ヒロインが子どもの時から鉄仮面を被せられている」という設定、インパクトありすぎ。

他の設定も凝りまくり、仲間として助さん格さんパターンで緋牡丹お竜キャラのビー玉お京(相楽晴子)と大金持ちで大ボケの雪乃(吉沢秋絵)。それにさえない教師に身をやつし彼女たちを見守るエージェント(蟹江敬三)。

敵は若きエリート集団・青狼会で首領・影の総統はタイトルバックで俳優名「?」、刺客として送り込まれるのは恐車七人衆、黒羽五人衆といった時代がかった面々と日常をつきやぶっています。

それをもとに描かれたストーリーは刑事ドラマ、学園ドラマ、変身ヒーロー、時代劇、ヤクザ映画、伝奇ものなど古今東西エンターテイメントのおもしろい要素をぶちこんだ波瀾万丈の冒険活劇で、日本のドラマではめずらしい「よくできたウソのおもしろさ」というエンターテイメントの王道を突き進んでいます。

それと同時に友情や家族、虐げられたものへの愛を描いた折り目正しいキチンとした健全ドラマです。だいたいヒロインは鉄仮面をかぶせられていたので遊びをしらない純粋な朴念仁で、いわゆる「スケバン」をイメージしていけません。

個人的ツボはヒロインがなんでこんなに強いのかと思ったら、昔、敵に倒され死んだ父親役が仮面ライダーV3、アオレンジャー、怪傑ズバットなどを演じた東映変身ヒーローものナンバーワン俳優の宮内洋だったこと。そりゃ強いわ。
リメイクばやりの昨今、ぜひ『スケバン刑事』も復活してほしいですね。『美少女戦士セーラームーン』が10月までだから、同じスタッフがフジテレビと組んでくれれば…

ガイド記事:これからは『美少女戦士セーラームーン』だ!

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「人が死んだらよぉ、世界中はその一人のために泣くべきだぜ!」


80年代中盤の不良ドラマといえば忘れちゃいけないのは『不良少女とよばれて』などの大映テレビドラマ。中でも重要なのは、ガクラン着せれば日本一・松村雄基だと思いますが、その辺は今秋公開『スクール★ウォーズ』映画版にあわせて書くということで。

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