ドラマ/学園ドラマ

ビー・バップ・ハイスクール&スケバン刑事 「正義の不良」の時代

宇梶剛士の元暴走族ネタ、嶋大輔の「男の勲章」、『ヤンキー母校に帰る』などチーマーとは違う「昔の不良」が大人気。なぜか正義のためにたたかう「不良」って?

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

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「それでてめぇはつっぱらかってるつもりかよ」


ゴールデンウィーク前にテレビの深夜映画で、どちらもデビューしたばかりの江口洋介、織田裕二が主演した『湘南爆走族』をが放送されていたのでよろこんで見てしまいました。

『湘南爆走族』は少年キング連載の吉田聡のコミックが原作、なぜか高校の手芸部長も兼任する江口洋「助」をヘッドに、普段はおちゃらけているがやるときはやる暴走族・湘南爆走族の日常を描く人気作です。

87年の東映映画で、この年、東映は春休みからゴールデンウィークにかけて「ヤングアダルト三連弾」と題して学生がメインターゲットの作品を並べてきました。

まず仲村トオル・清水宏次朗主演の好評シリーズパート3『ビー・パップ・ハイスクール 高校与太郎狂騒曲』、続いてテレビシリーズの好評をうけて映画化された南野陽子主演『スケバン刑事』、そして『湘南爆走族』の三作です。

結果は実績のある『ビー・パップ・ハイスクール』はヒット、テレビシリーズの勢いで『スケバン刑事』もヒット、しかし『湘南爆走族』は不入りで早々に打ち切り。なんでも映画館には「その手」の兄ちゃんしかこなくてアブない雰囲気だったとか。

その後のアニメ『湘南爆走族』シリーズは好評で、映画は「原作に忠実に実写で髪を紫や金に染めるのはきつかった」といわれたもんですが、今見ると髪を染めてるのはもはや一般的なので抵抗はなく、不良青春ものとして純粋に楽しめます。

主人公・江口洋助は江口洋介(映画から芸名を決めたのではなく偶然に本名)、ダブル主演格の親衛隊長・石川晃に織田裕二。二人は後に『東京ラブストーリー』で共演し大ヒットしたのはご存じの通り。

手芸部副部長のヒロインは朝ドラ『青春家族』にでる前の清水美砂、ライバル「地獄の軍団」の総長・権田二毛作は横浜銀蠅・翔、抗争相手の「横浜御伽」ヘッドはVシネの帝王・竹内力とバラエティに富んだ面々。

個人的には湘爆メンバーに若くして死んだ怪優・我王銀次がいるところがツボでした。

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