さて、おもしろいドラマを見ると、いつも考えるのはだれがエラいのか?ということ。『すいか』はやはりメインライターの木皿泉でしょう。
『やっぱり猫が好き』の脚本は三谷幸喜が有名ですが、後の方のメインは木皿泉、同じようなスタッフで制作したマンションの部屋を舞台にした夫婦(イッセー尾形・永作博美)が主人公の『くらげが眠るまで』の脚本も担当し、なにげない日常をクスリと笑わせる作品を書いています。世間に姿があらわさないのですが、そこそこお年の夫婦による合作ペンネームらしいです。
7話(シンギングドッグの回)ははじめて別の脚本家(山田あかね、やはり『やっぱり猫が好き』を脚本および演出した人脈)で、ちょっといつもの雰囲気と違い、木皿脚本のうまさが際だちました。
そして『すいか』もう一つのポイントは俳優のうまさ、特に舞台の怪優・白石加代子と大女優・浅丘ルリ子は見物です。
小泉今日子が特別出演で浅丘ルリ子がふつうの助演あつかいというのは格的におかしいんですが、『二丁目三番地』『二丁目の未亡人は、やせダンプといわれる凄い子連れママ』(タイトルですよ)など日本テレビドラマの顔だった昔のつきあいか。
ともさかりえ、市川実日子も好演しています。
そして主演の小林聡美、いつもははじけた演技ですが、今回はちょっと抑えめなのがおかしくもあってます。
考えてみると小林聡美、『3年B組金八先生』一期生ですが、卒業生の中で今やもっとも売れています(ちょっと前までは上戸彩だったけど『あずみ』『ひと夏のパパへ』とこけている)。
このあと映画の代表作『転校生』があるとはいえ、『金八』では主演エピソードもなかったのに不思議な女優であります。
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