そのための場になるのが、なんとなく昭和テイストで女性ばかりのハピネス三茶。男性不在でたまにあらわれる編集者の間々田(高橋克実)も野口(金子貴俊)もなんとなく頼りない。この辺は『ちゅらさん』の一風館も同じテイストだし、それぞれペットの若い男と子どもにはまる『きみはペット』『ニコニコ日記』も広い意味で同じ。男性に頼る時代ではないようです。
そういえば基子の実家も、母親は専業主婦みたいだから父親もいるんでしょうけど話題にもなりませんね。
ちょっと脱線します。基子は現在34才だから68~69年生まれ。バブルの最盛期に20才前後だった世代です。基子があのころブイブイ遊んでたとは思わないけど、たぶん『東京ラブストーリー』や『101回目のプロポーズ』(ともに91年)といった全盛期の月9ドラマを見て胸をときめかせたことでしょう。
このころはみんなに燃え上がるような恋愛をしたいという願望がありました。しかし現在のようにささやかな日常を生きるようになると情熱的な恋愛ということでもなくなってきた、それが最近の月9の不振の原因なのかという気もします。
10月からの『ビギナー』はヒロインを公募という奇策にでて、さらに来年1月から1年間は全盛期の作品を生み出した大多亮がチーフプロデューサとして責任を持つ体制にするとフジテレビが巻き返しにでています。月9が時代にあわなくなったのか、単に個々の作品が悪いだけなのか、1年後には結果がでているでしょう。