ドラマ/刑事・推理・サスペンスドラマ

刑事ドラマの自動車たち 『西部警察2003』事故で制作中止(3ページ目)

『西部警察2003』がロケ中に見物客を巻き込む事故で制作中止が決定しました。その背景を十年以上オープンスポーツカーに乗るクルマ大好き!のドラマガイドが分析します。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

刑事ドラマ黄金期のヒットシリーズといえば『西部警察』の他に『太陽にほえろ!』『Gメン'75』『特捜最前線』の四作品。これらに車両提供したのは『太陽』『Gメン』がトヨタ、『西部』『特捜』が日産です。

刑事ドラマにトヨタ、日産が多いのは昔からクラウン、セドリック/グロリアと国産乗用車としては最大クラスを持っており、また派手なドリフトなどカーアクションのやりやすい後輪駆動車を作り続けているから。少しサイズは小さいけど後輪駆動車を持っていたマツダ、三菱自動車使用の刑事ドラマは少数ありますが、一部の例外を除き前輪駆動専業のホンダ車でカーアクションをする刑事ドラマはちょっと聞きません。(『逮捕しちゃうぞ』のトゥディというのはありますが)

中心となるトヨタ・日産車でもヒットシリーズ四作品の中でのカーアクション度は『Gメン』<『太陽』<『特捜』<『西部』の順。
『Gメン』はクルマの印象は少なく、『太陽』はソアラなどトヨタの派手な車種が出てくるもカーアクション度は低い。それに対して『特捜最前線』は地味目だけどセドリック/グロリアが重厚に走るところが実際の警察車両に近くて印象的、『西部警察』はもちろんマシーンX、スーパーZなどのスーパーマシンの活躍がウリです。

やはり刑事ドラマのクルマといえばいかついデザインの日産車が向いてます。

しかしゴーン体制になった後、日産はソフトなデザインにイメージチェンジしています。
昨年夏まで発売されていたR34型のスカイラインGT-R(写真右上)なら、スタイル、性能、イメージとも『西部警察』にピッタリだったけど、現在発売されているV35型スカイライン(写真左下)だと洗練されすぎてちょっと違うかな?という感じです。

『西部警察』新作で車両提供にならなかったのはそのためでしょうか。
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