『北の国から』の次回作は『'02 遺言』らしい、と噂されていました。ところが東京新聞7月27日朝刊の社会面で次回作で制作終了になると報じられています。理由はスタッフの定年退職により、最初からのスタッフで制作することが困難なためとのこと(東京新聞サイトには掲載されてませんが、北海道新聞の関連記事参照、ただし、いまのところフジテレビから正式発表なし)。
演出の杉田成道Dはフジテレビ系列でスカパーにチャンネルを持つ日本映画衛星放送社長にこの6月に就任、ドラマ演出も引き続き行うとのことで社長になれば60才定年を回避でき、脚本の倉本聰と主演の田中邦衛を合わせた三人が元気な限り続くと思っていましたが、その他のスタッフも最初からのスタッフにこだわっているということでしょうか。
『北の国から』シリーズ完結が事実なら富良野市にはかなり大きな影響があります。
去年から北海道、秋田、新潟、東京、横浜、大阪、神戸、香川、北九州などにフィルムコミッション(撮影許可の交渉、エキストラの手配などを支援することによりロケ地を誘致する組織)が設立されるなど、ドラマ・映画のロケによる経済効果が注目されています。
ニューヨークでは約100本/年の映画が撮影され、78,000人の雇用と50億ドルもの経済効果 ハリウッドのあるカリフォルニア州では、年間3兆円の富を創出、カナダ、バンクーバー市では、年間6億円、45,000人の雇用を生み出し、またスタッフ40人が1カ月ホテルに滞在すれば、2,400万円の売上が増加と算出しています(神戸フィルムコミッショナーズ協会調べ)。
また北海道・南富良野町では、高倉健主演の『鉄道員(ぽっぽや)』が公開された99年度の観光客は前年度比1.6倍、特に道外からは2倍になっています。
ロケによる町興しで成功しているは富良野市と大林宣彦監督映画の尾道市。この二市が強いのは単発ではなく、それぞれ連続ドラマ版の81年、『転校生』の82年から現在まで継続して新作ができていることです。ヒット作のロケ地でも、古くなると忘れられてさびれがちになります。