松嶋奈々子主演の「やまとなでしこ」が好調です。いつも期待されながら、ここ3年ほどさえなかった月9だけど、ひさびさの大ヒットです。
この好調の要因を考えると、松嶋奈々子がいつもの「きれいだけど少し頭でっかち」な、ドラマ主演デビューの連続テレビ小説「ひまわり」の中で「お嬢ちゃん」といわれたキャラクターのまんまだからでしょう。「スウィートシーズン」「GTO」「救命病棟24時」「魔女の条件」などと並べるといつものパターンといえます。
俳優としての幅を出そうと「氷の世界」のように悪女をやっちゃいけません。自分に似合ったキャラクターじゃないと。
同じ事は木村拓哉にもいえます。恋愛ドラマでいつものキムタクキャラを演じていればドラマ界随一の高視聴率男ですが、「ギフト」のようにナイフを振り回すとたちまちもりあがらなくなってしまいます。
その点、決してはずさないのは中山美穂でしょう。いつもミポリンのまんまで、そこが人気の秘訣。
もう1つ「やまとなでしこ」のいいところをあげると、主人公・桜子の「男を選ぶ条件は金だけ」という潔さ。トレンディドラマ全盛期なら「顔も金も」だったけど、いまだとそれではひんしゅくを買います。
「金持ちならば爺さんでもブ男でもかまわない」と、おっさんばかりの税理士と合コンを組んで同僚スチュワーデスをあきれさせるところなど、笑わせてくれます。
ちなみにこの「金だけ」コンセプトは、オリジナルではなく夏に放送した藤原紀香主演の「億万長者と結婚する方法」の方が先行していますが、いくら貧乏でもソープ嬢になるような主人公たちでは視聴者はひいてしまいますよねぇ。
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