絵本/絵本関連情報

おやすみ前の15分 親子の絵本タイム(2ページ目)

寝る前の絵本タイムは親子のコミュニケーションに欠かせません。なぜ寝る前がいいの?どんな絵本を選んだらいいの?パパやママも忙しい日常をちょっとだけ忘れて絵本の世界にたゆたってみませんか?

執筆者:鈴木 宏枝

眠る前に幸福を実感

寝る前
寝る前に、楽しかったことはもう1回思い出させ、悲しかったことはパパやママが全部吸い上げて、ねんねの国に送り出したいですね。
乳児にとっても幼児にとっても刺激に満ちた一日をリセットするのが就寝前の絵本タイムです。「動」をしずめ、落ち着きのある「静」の時間になるでしょう。このとき、絵本の世界は、子どもの心の中で実像を持ってイメージ化され、そこでかもし出される幸福感をリアルな体験として味わうことができます。一日の最後に、確固とした幸福を実感することで、子どもは安心して眠りにつくことができるでしょう。

しかも、子どもはパパやママの声が無条件に好きです。抱きしめてくれる腕、ほおずりをするほっぺ。それと同じ肉感的な幸福を、親の声に感じとることができます。絵本は、大好きな声が語りかけてきて、一流の画家が魂をこめて描いたすばらしい絵を見ることのできる、二重にすばらしい体験であり、子どもなりの一日の疲れをリセットするのに何よりもふさわしいアイテムなのです。

 

子どもの世界におりていく

寝る前
絵本は大人と子どもを同じ位置におきます。
大事なのは、絵本の前では大人も子どもも同じ目線に立てるということ。絵本そのものに向き合ったとき、大人も子どもも、年齢差は関係なく同等でいられます。むしろ、文章にばかり目がいきがちな大人よりも、絵をしっかり見て、細かいところにも注目し、真剣に絵本に入り込んでいる分だけ、子どものほうが「よく読んでいる」場合も多いかもしれません。

大人は子どもを導いたりお手本を見せたり、時に叱ったり注意をしたり「上から」ものを言うことが多いでしょう。子どもとの会話もとかく年齢の低いうちは「聞き出す」「質問に答えさせる」ようなやりとりになることも少なくありません。その点、絵本を介すとき、子どもは自然と大人と対等になります。大人も、子どものものの見方に学び、絵本を読みながら出てくる子どもの言葉に、はっとさせられることも少なくありません。大人が大人であることから抜け出して子どもとつながりを持てるのが、寝る前の絵本タイムなのです。

 
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