子育て/子育て関連情報

「当たり前」ができる子どものしつけとは?(3ページ目)

6月は食育月間。第3弾は服部津貴子先生にご登場いただき、「当たり前のこと」を子どもに教えるしつけの大切さについて語っていただきました。

執筆者:飯野 耀子

世界の死因第一位、それは……

ボルヴィック
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ところで、インタビューの最中、服部先生から私にこんな質問がありました。

「世界の死因の第1位は何だと思いますか?」

皆さんはすぐに答えられますか? 答えは「飢餓」です。なんと世界では毎日、飢餓によって25,000人が亡くなっているそう。単純に計算していくと、10年で日本の人口と同じ人数が飢餓が原因で命を落としていることになります。小さいお子さんには難しいかもしれませんが、少し大きなお子さんをお持ちの方は、ぜひ一度お子さんとこの話をしてみてください。

服部先生:
「飢餓で亡くなっている人たちは、私たちが当然のようにあると思っているお水や食べ物がなくて亡くなっています。この事実を知ったら、蛇口をひねれば水が出てくることや、お店に行けばいろいろな種類のお水が売っていることなど、お水一つとっても感謝の気持ちを持たざるを得ないでしょう? 水1滴だって無駄にできないこと、水1滴を大事にする心をお子さんに教えてあげてほしいと思います。」

感謝の気持ちは幸せも感じさせる

服部津貴子先生
「未来を担う子供たちに、幸せを感じながら大人になってほしい」と服部先生。まずは感謝の気持ちを教えることから
服部先生:
「最近、幸せを感じられない、心が病んでいる子どもが増えているとよく聞きます。これはとても心配だし、悲しいことですね。どうしてそうなってしまうのだろう?と考えたとき、『幸せの原理を見失ってしまっている』のではないかと思うんです。この原因も、一つには感謝の欠如だと思うんです。ありがたみを感じなければ、喜びもない。喜びのないところに幸せを感じろと言っても、それは無理なこと。だからこそ、今自分たちの周りにあるものすべてに感謝の気持ちを持つことができたら、どれだけの幸せに囲まれて生活しているかということを感じられると思うんです。お食事だって、感謝していただくのと、あって当然と思っていただくのでは全く違います。大人も子どもも、ぜひこのことを今、本当に考えてもらいたいと思います。」

服部先生のおっしゃるように、まずは「感謝の気持ちを持つ」こと、「感謝の気持ちを育てる」ことから始めてみませんか? 感謝の気持ちがわかる子どもは、他人への思いやりや優しさも持てるようになります。また、人は自分の鏡ですから、これらの「当たり前のこと」ができるようになれば、他人からも大切にされます。そして、他者との関わりの中から礼節を学んでいきます。その原点となる「感謝」ということ。ぜひこの機会に考えてみてください。

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※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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