世界は四味。日本は五味

三國清三シェフ。「味覚を育てることは五感を育てること」と力説
2007年7月31日、東京四ツ谷オテル・ドゥ・ミクニにて、25組の親子が参加する三國清三シェフの食育教室(主催は月刊約25万部を誇る、東急沿線スタイルマガジンSALUS)が開催されました。

三國シェフが10年前から推進している食育指南は味覚を育てるというもの。世界基準では、味覚の種類は「甘い」「しょっぱい」「すっぱい」「苦い」の4種類(「辛い」というのは味覚ではなく刺激)。日本人にはこの4つに加えて、昔から培われてきた第5の味覚「旨味」を感じ取る感性があるといいます。

そこで今回の食育教室では、天然の砂糖を舐め、米酢のにおいを嗅ぎ、フランス料理には欠かせないゲランド塩の味をみたりと、それぞれの味覚を子どもが経験していきました。子どものうちにこれらの味を体験することで脳に刺激が蓄積され、それぞれの味を体が次第に覚えていくのです。

味覚を育てることは五感を育てること

うーん、苦い! カカオチョコを食べて渋い表情の女の子
五感とは、「見る」「聴く」「嗅ぐ」「味わう」「触わる」の五つの感覚のことを指し、人間はこの感覚を持って外界の状態を認識するといわれています。この五感の大切さを以下のように三國シェフは力説します。

「さまざまな味覚を舌がキャッチすることでそれらは脳に『刺激』として伝わり、味を認識します。この刺激が脳を活性化させ、その結果、人間としての機能が健全に働く。さらにその働きを受けて五感も活性化されるというメカニズムを人間はもっています。五感が活性化されれば感性が豊かになったり、敏感になったりするので人を思いやったり、考えたりといった力も増す。以上のことから、子どもの五感を育てることはとても大事なことなんです。その原点のひとつとなる味覚を育てることはとてもいいことだし、重要なことなんです」

最近では味覚障害といって、味覚の判別ができない子どもも多くなっているといわれています。ただ味がわからないというだけでなく、人間としての心の成長にも味覚障害は影響を及ぼします。幼少期から味覚の大切さを知り、正しく味を感じることができるように養うことは、親としての役目。ぜひ、味覚を正しく感じることができるような食事を心がけてくださいね。

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