子供のしつけ/子供のしつけ関連情報

見えない子どもの行動を聞き出す質問力(2ページ目)

学校や屋外での子どもの行動を効果的に把握するにはどうするのがいいのでしょう。うまく把握する質問方法、聞き方があります。

執筆者:谷口 賢晋

事実と感情を聞く

「誰」「何」「どこ」「いつ」「どれ」「どんなふうに」がわかったら、次に「そのときの感情」を聞くと子どもの見えない行動が見えてきます。たとえば、いつ、どの教科をどのように勉強したかがわかったら、「それは難しかったか?」「うれしかったか?」「できずに落ち込んだか」などの感情面を聞き出します。感情を質問することで、子どもは安心感を得ます。出来事だけを質問していると、子どもは「自分に興味がない」と思い不安になります。何をやったかが気がかりで、自分には興味がないんだと無意識に思ってしまうことがあります。

また、感情と事実を結びつけることで、子どもの記憶や学習能力が向上します。強烈な感情が伴っているほど、記憶が鮮明になります。ここで1つ、あなたが数年前に感動した出来事を思い出してみてください。つぎに、10日前に食べた夕食を思い出してください。きっと、感動した出来事はいくつか思い出せたと思いますが、10日前の夕食となるとよほどのイベントでもなかったかぎり、思い出すのは難しかったのではないでしょうか。算数の問題が解けて、ほめられてうれしかったという感情が強いほど長時間、覚えていられます。

感情を聞き出す質問

どんな人もたいてい、いろいろな感情を体験したくて行動しています。1冊の本を読むのも、算数の問題を勉強するのも、海外旅行をするのも、友達と遊ぶのも、映画を観るのも、会話するのも、宿題をするのも同じです。その行動によってうれしいとか、楽しいとか、感動するとか、ときには悲しいとか、心が動くことを体験するために行動しているといえます。逆にいうと、行動に感情が伴わなければ、長続きしません。

出来事を明確に聞き出したあとは、気をつけて子どもの感情を聞き出してください。子どもの頃から行動と感情の結びつきが強くなって、心の発達や学習能力の向上に効果的です。



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<関連リンク>
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