事実と感情を聞く
「誰」「何」「どこ」「いつ」「どれ」「どんなふうに」がわかったら、次に「そのときの感情」を聞くと子どもの見えない行動が見えてきます。たとえば、いつ、どの教科をどのように勉強したかがわかったら、「それは難しかったか?」「うれしかったか?」「できずに落ち込んだか」などの感情面を聞き出します。感情を質問することで、子どもは安心感を得ます。出来事だけを質問していると、子どもは「自分に興味がない」と思い不安になります。何をやったかが気がかりで、自分には興味がないんだと無意識に思ってしまうことがあります。また、感情と事実を結びつけることで、子どもの記憶や学習能力が向上します。強烈な感情が伴っているほど、記憶が鮮明になります。ここで1つ、あなたが数年前に感動した出来事を思い出してみてください。つぎに、10日前に食べた夕食を思い出してください。きっと、感動した出来事はいくつか思い出せたと思いますが、10日前の夕食となるとよほどのイベントでもなかったかぎり、思い出すのは難しかったのではないでしょうか。算数の問題が解けて、ほめられてうれしかったという感情が強いほど長時間、覚えていられます。
感情を聞き出す質問
どんな人もたいてい、いろいろな感情を体験したくて行動しています。1冊の本を読むのも、算数の問題を勉強するのも、海外旅行をするのも、友達と遊ぶのも、映画を観るのも、会話するのも、宿題をするのも同じです。その行動によってうれしいとか、楽しいとか、感動するとか、ときには悲しいとか、心が動くことを体験するために行動しているといえます。逆にいうと、行動に感情が伴わなければ、長続きしません。出来事を明確に聞き出したあとは、気をつけて子どもの感情を聞き出してください。子どもの頃から行動と感情の結びつきが強くなって、心の発達や学習能力の向上に効果的です。
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