「オムツを一切使わない子育て」が米国で話題に
赤ちゃんが生まれたときから1枚もオムツを使わない? はたして可能なのでしょうか |
オムツを一切使わない子育てをする親が、その方法を試してみようと思うに至った経緯はいろいろあるようです。「自然派」子育てを追求したりするなど、多くは大量の紙オムツに依存することに抵抗を感じてたり、子育てに熱心な人たちで、「環境に大きな影響を及ぼす紙オムツを使いたくなかったから」「海外(アフリカやアジア)を旅行したときに現地の子育てを見て感銘を受けたから」などの理由が挙げられています。
彼らの信条は「言葉がしゃべれない赤ちゃんでも、自分の要求を全て表情や様子で表現できる」ということ。親が赤ちゃんの様子から「おしっこ(うんち)をしたいんだな」と読み取り、自宅にいるときはトイレに連れて行って座らせ、「シー」という音を口で発してあげることで赤ちゃんは排泄のきっかけを学び取り、訓練ができるというのです。1歳前にトイレでの排泄を習得してしまったという赤ちゃんの成功例も紹介され、子育て法を紹介した書籍も出版され、志を同じくする母親同士のサークルやNPOも存在します。
紙オムツ文化の米国では少数派。エッジィな「自然派育児」?
もちろん、一日に何度もおしっこやうんちをする赤ちゃんのことですから、毎回成功するわけではありません。トイレに連れて行くのが間に合わず、その場を汚してしまったり、とっさのことで手近のお風呂や洗面所でさせたり、戸外の木の根元でさせたりということもあるようです。しかし、そのようなことがあっても「外出のときにオムツで一杯のバッグを持ち歩かなくていい」「オムツを買う時間とコストを省けていい」というメリットには代えられないのだとか。これを実践する親の多くは自宅で子育てに専心できる環境にある母親だそうですが、中には自宅外へ勤務しているワーキングマザーもいます。
悩みは、「周囲にオムツを使わない子育てを理解してくれる人が少ない」「これを理解してくれる保育所探しが難しい」「オムツを使わないので、代わりとなる乳児用の小さな布パンツを見つけるのが困難」などなど。確かに、紙オムツ文化が浸透した欧米ではこのような感覚を持つ親はマイノリティですし、保育所でも衛生上の懸念から特に赤ちゃんがウィルスや細菌性の下痢をしている時などは断られる可能性のほうが高いのも、やむを得ません。0歳児用の小さな小さなパンツに至っては、まず売っていないのでは……?