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人見知り激しく園に慣れない娘をどうする?

【悶々お悩み相談室・其の弐】人見知りが激しい3歳の娘。保育園でも一日中口を閉ざし、親としか話せない。とうとう先生に発達相談を紹介された!どうしたらいいですか?

河崎 環

執筆者:河崎 環

子育てガイド


オールアバウト[子育て事情]、満を持して(?)「悶々お悩み相談室」を開設。みなさまのあんまし深刻じゃないお悩みや日常の微苦笑その他に、日々血の汗を流すふりして惰性で生きてる子持ちガイド・カワサキ(♀・乙女座32才B型)が、それなりに精一杯お答えさせていただきますです。


本日のお悩み:人見知りが激しく、園に慣れない娘に困っています(『ゆう』様)


待って待って幾星霜
(注)イラストと本文は一見関係があるようで、今回もやはりありません。スミマセン・・・

3歳3ヶ月の娘の相談です。11月から保育園に通っているのですが、なかなか園になじめずいつも一人で隅にいます。先生が声をかけても体を反対に向けたり、友達がそばにきても喋らず一日中口を閉ざしたままです。もともと人見知りが激しく親以外とは喋ったことがありません。友達と遊んだりも出来ず遊びに行っても、来てもらっても私の足元を離れず帰るまでベタベタくっついています。先生も心配して発達相談を紹介されました。どうしたらいいんでしょうか?

あっちこっちで叫び声が飛び交い、やんちゃなちびっこギャングたちが縦横無尽に走り回る日中の保育園は、まさに阿鼻叫喚の体。そこに11月から通い始めたという、「ゆう」さんの娘さん。このお便りを頂いたのが12月の初めですから、ようやく通園開始後1ヶ月、といったところでしょうか。娘さんからすれば、安心できる「基地」であるお母さんとの、何ごともある程度予想のつく生活から一変、何が起こるかわからない慣れない「未知の世界」である集団生活へと入ったのですから、通園1ヶ月ではまだまだ3歳児なりに精一杯頑張っている途中なんですよね。

園になじめない、人見知りが激しい、という例は今も昔もよくある話で、娘さんの場合だってどこにも問題はありませんよ!発達上もこれでいいんです!
人見知りというのは、もともと他者への(発達上の)健全な恐れからくるものですから、人見知りをするということは、「このヒトは私の知らないヒトだわ」と上手に認識している証拠。あとは、大人にもある「心のハードル」の高さが高いか低いかだけのことで、すぐに打ち解けるお子さんもあれば、本人が納得のいく信頼関係が築けるまでなかなか、というお子さんもいます。カワサキなんかは、かなり心のハードルの高い子供でしたから、よく大人に話かけられても表情がこわばって能面のようになっていました。幼稚園バスの運転手さんとは、3年間毎日顔を合わせていても結局話せないままだったのが、今となっては心残りです。

園になじめないお子さんの中にも、一年まるまる「なじめない状態」で、翌年になってお母さんが「もう転園するか、いっそ小学校まで自宅で……」と覚悟を決めたあたりで、突然快活にお友達とサッカーを始めたというお子さんもいます。比較的環境に順応しやすいお子さんでも、よく見ていると実は少なくとも半年は本人も周囲の様子をうかがっている状態で、自分の「立ち位置」を模索していたりします。

もともと、人間は7歳になって初めて全ての脳神経がつながると言われます。7歳になるまで、子供というのは文字通り「海のものとも山のものともつかない」ワケです。それまではふにゃふにゃの粘土、今日は丸かと思えば明日は四角、そんな気持ちで子供の発達を待ってあげるのもいいのでは?子育てをしていると、幼少期は特に他の子供と比較してしまいがちですが、それは同時に、最も個体差の激しい時期だからこそ比較してしまうということでもあるのです。子育て本にも、生後○ヶ月では~、○歳では~、と書いてあったりすると、自分の子供はそのとおりに育っているかとつい気になってしまいますよね。アメリカの子育ての専門家の言葉ですが、”An AVERAGE 3-year-old? There is no such thing!”(『平均的な』3歳児なんてありえないわ!)とのことで、てんでんばらばらに発達していく子供たちを並べて比較したって、あまり意味はないんです。カワサキは32歳ですが、きっと「平均的な32歳日本女性」なんてのがあったら、カワサキ的に自分の現実(頭が悪いとか、ケータイが使えないとか、思いがけず老けているとか脚が太いとか……)を直視させられたショックで寝込んでしまうかもしれません。

というわけで、まず娘さんが7歳になるまで待ってみて下さいな。大人がつい「あらまぁこれは問題」と眉間にしわ寄せて困っちゃうようなことも、子供はいつの間にかすぅっと解決していて、いずれは笑い話になるんですよ。そういえばカワサキは7歳になっても、独り校庭のアリンコを片っ端から捕まえて、セロハンテープでプチプチ留めて標本にする休み時間を過ごしていましたよ……。最大の関心事は、いつか特大の「女王アリ」を捕まえること、その一心で地面にしゃがみ続ける少女時代でしたから。あのとき発達相談の専門家なんかにかかっていたら、きっとコミュニケーション方面に問題ありとか言われて、アリ捕りの悦びを奪われていたんでしょうね。そんな「ちょっとボーダー気味」の子供でも、こうやって大人になって生きてますから……とりあえずは。


園生活に慣れない子、人見知りの激しい子、みなさんの場合はどうですか?「子供時代はこんな子でした」話も教えて下さい!

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