マドンナのプライベートシェフとして知られるマクロビオティックの専門家、西邨(にしむら)まゆみさん。その講演会と食事会に参加しました。そこで今回は、マクロビオティック(玄米や雑穀、野菜などを中心とする食生活)を切り口に、子どもとアレルギーの問題を考えてみたいと思います。

マドンナがマクロビオティックに注目した理由

キヌアのサラダ
マドンナが昼食に食べているというキヌアサラダを再現
マドンナがマクロビオティックを行うようになったのは、2000年8月に映画監督のガイ・リッチーとの間の息子ロッコ君がきっかけ。ロッコ君はアレルギー体質でした。マドンナはロッコ君のため、マクロビオティックのシェフを選ぶことになります。そこで2001年の5月、西邨さんはマドンナの子どもの離乳食をつくるシェフを探す短期の仕事に応募。他にも応募者が多数あるなかで、西邨さんがマドンナの目に留まったのは、唯一マクロで子どもを育ててきたと言う経験を買われたからです。こうして、西邨さんはロサンジェルスのマドンナの邸宅に住み込むことに。

そもそもこのマクロビオティックとは、どんな食事療法なのでしょうか?西邨さんの著書『小さなキッチン大きな宇宙』にはこう記されています。

「マクロビオティックとは、宇宙の秩序と変化の法則に従った生き方であり、マクロでいう正しい食事とはつまり宇宙の法則に従った食事なわけです。『マクロの基本は、陰陽のバランスをとることだ』というのは、初心者の方でも聴いたことがあるかもしれませんが、この「陰」「陽」というのがそもそも、私達が住むこの宇宙に深く関係していることばなのです」

一般的に、「マクロビオティックというと=玄米食」と考えますが、その根底にはこのような思想があるようです。マクロビオティックの始まりは、海外ではジョージ・オーサワとして知られる桜沢如一氏によるもの。桜沢如一氏は、明治時代の食事によって病を治す食医にして陸軍薬剤官、石塚左玄の食養法で大病を治し、その研究と普及に努めました。その後、日本人としてマクロビオティック思想を海外で広く伝えた人に、日本人では初めてスミソニアン博物館(アメリカ歴史博物館)に殿堂入りしノーベル賞の候補としても推薦されたこともある久司道夫氏が知られています。西邨まゆみさんもこの久司氏の邸宅に住み込みマクロビオティックを学びました。

70年代頃、多くの民族の集まるアメリカでは、健康のための食生活としてマクロビオティックが注目され、近年にいたっています。

マクロビオティックが流行する背景

最近では、マドンナをはじめとするハリウッドセレブの間で再び流行しているマクロビの理由。講演会の中で西邨さんはこう言っていました、「様々なストレスにさらされ人の前に出るスターにとって、マクロビオティックの食事が宇宙をも考える思想であることとともに、共感できる世の中なのかもしれない」と。

日本でも、最近はスローフードやロハスなど、思想的な面での食生活が注目を浴びてきました。食事を健康や美味の追及とあわせて、地球環境も踏まえたエコロジーな思想的な部分からも、マクロビオティックは受け入れられているのかもしれません。